関税制度

最終更新日:2021年07月28日

管轄官庁

公共歳入連邦管理庁(AFIP)

関税率問い合わせ先

公共歳入連邦管理庁(AFIP)

公共歳入連邦管理庁(Administración Federal de Ingresos Públicos:AFIP外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関税体系

メルコスール域内原産品への関税、メルコスール域外原産品への関税

税関法(1981年法律22415号)第635条に基づき、輸入に対して輸入税(関税、Derechos de Importación)が課税される。

  1. メルコスール域内
    メルコスール域内原産品の関税は、原則無税。
    ただし、砂糖、繊維、自動車などは例外品目となっている。てん菜砂糖、サトウキビの砂糖、その他の砂糖などには、20%が課税される。自動車は、メルコスール各国が二国間で締結する自動車協定に基づく。
  2. メルコスール域外
    メルコスール域外原産品への関税は、次のとおり分類される。
    1. 対外共通関税
      域外原産品に対してメルコスール加盟各国が適用する共通税率で、例外品目以外のすべての品目に適用される。税率は0~20%の範囲で設定されている。
    2. 対外共通関税の例外品目
      メルコスール各国は、共同市場審議会(CMC)決議39/2011に基づき、例外として数百品目について、それぞれ独自の関税率を設定している。アルゼンチンは100品目を例外品目としている。
    3. その他の例外品目

      CMC決議25/2015に基づき、パソコン、ノートパソコン、タブレット型パソコンの税率は2021年12月31日まで無税(政令117/2017(Decreto 117/2017外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。

      自国での生産が困難な自動車部品の対外共通税率を2%まで削減(工業生産省決議67/2018(Resolución 67/2018外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の別添1)。

      電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)、燃料電池車(FCV)は、車のサイズ、エンジンタイプなどに応じて0%、2%、5%。輸入枠は1,000台(政令846/2020(Decreto 846/2020外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。

  3. 第三国・地域と締結する自由貿易協定、特恵貿易協定に基づく関税
    メルコスールが中南米域外の第三国・地域と締結する自由貿易協定、特恵貿易協定、アルゼンチンがラテンアメリカ統合連合(ALADI)の枠組みの中で締結する経済補完協定(ACE)の定めに基づく特恵関税。

品目分類

国際統一商品分類(HS)を基準にしたメルコスール共通関税番号(NCM、上8桁)とマルビナ情報システム(SIM、下3桁)を使用。

品目分類は、国際統一商品分類(HS)を基準にしたメルコスール共通関税番号(NCM、上8桁)と国内分類のマルビナ情報システム(Sistema Informático Malvina:SIM、下3桁)を使用。

関税の種類

輸入関税は、大部分が従価税で税率は0~35%。

課税基準

従価税の場合はCIF価格。

対日輸入適用税率

対日輸入には、メルコスール対外共通税率を適用。

特恵等特別措置

メルコスール加盟国との貿易取引、ラテンアメリカ統合連合(ALADI)加盟各国との個別協定、域外国・地域との自由貿易協定、特恵貿易協定に基づく貿易取引などに、特恵税率が適用される。

  1. 特恵関税

    メルコスール加盟国の原産品は、原産地基準を満たす場合、関税は無税。ただし、自動車など一部例外品目あり。

    ラテンアメリカ統合連合(ALADI)の枠組みに基づき経済補完協定(ACE)を締結した国との貿易取引、メルコスールが自由貿易協定(FTA)、特恵貿易協定を締結した中南米域外の国・地域との貿易取引では、各協定が定める原産地基準と特恵税率が適用される。

  2. 一般特恵関税制度(GSP)

    一般特恵関税制度(GSP)は、開発途上国が輸出した特定の製品に対して一部の先進国が付与する輸入関税の優遇措置だが、アルゼンチンは、日本、米国、オーストラリア、ベラルーシ、アルメニア、ニュージーランド、ノルウェー、スイス、ロシア、カザフスタン、キルギスのGSP対象国となっている。

    各国の特恵対象品目については次のウェブサイトを参照。
    工業生産・開発省 “Sistema Generalizado de Preferencias外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  3. 世界的貿易特恵関税制度(GSTP)
    開発途上国間の貿易活性化を目的とした特恵関税の枠組み協定である世界的貿易特恵関税制度(GSTP)にアルゼンチンも参加している。

関連法

税関法(1981年法律22415号)、WTO協定を批准した1994年法律24425号、メルコスールの設立を定めたアスンシオン条約を批准した1991年法律23981号など。

関税以外の諸税

統計税、付加価値税、前払い付加価値税、前払い所得税、内国税、前払い総収入税など。課税対象は品目による。

輸入時には、関税以外に以下の諸税が課税される。

  • 統計税:3%
  • 付加価値税(IVA):21%
  • 前払い付加価値税:10~20%
  • 前払い所得税:6%
  • 内国税:0~70%
  • 前払い総収入税:3~5%
  • マルビナ情報システム使用料:10ドル
  1. 統計税
    税関法(1981年法律22415号)第762条に規定。課税標準はCIF価格で、3%が課税される。この税率は2021年12月31日まで適用される。
    • 統計税の対象外:輸出、メルコスール諸国、チリ、ボリビア原産品の輸入、関税が無税の品目、一部の資本財・情報・通信機器など。政令361/2019により、非在来型の炭化水素生産開発への投資向け資本財なども2021年12月31日まで無税。
    • 税額の上限:政令99/2019は、2021年12月31日までの統計税の上限を定めている。輸入額1万ドル未満は180ドル、1万ドル以上10万ドル未満は3,000ドル、10万ドル以上100万ドル未満は3万ドル、100万ドル以上は15万ドル。
  2. 付加価値税(Impuesto al Valor Agregado:IVA
    付加価値税法(1986年法律23349号)に規定。基本税率は21%で、消費税に相当する。情報通信機器など一部の品目は税率が軽減されている。課税標準はCIF価格に関税、統計税を加算したもの。
  3. 前払い付加価値税(Percepción del IVAまたはIVA Adicional
    公共歳入連邦管理庁(AFIP)一般決議2937/2010に規定。輸入申告額と国内販売価格の差額の前払いとして課される。一部の輸入品目は課税対象外。税率は、IVA21%が課される品目は20%、IVA10.5%が課される品目は10%。課税標準はCIF価格に関税、統計税を加算したもの。
  4. 前払い所得税(Percepción a las Ganancias
    公共歳入連邦管理庁(AFIP)一般決議2281/2017に規定。税率は6%。輸入者自らの使用や消費が目的の場合、税率は11%。課税標準はCIF価格に関税、統計税を加算したもの。再輸入、普通郵便、クーリエの場合や一部の輸入品目は、課税対象外。
  5. 内国税(Impuestos Internos
    いわゆる奢侈税。税率は品目により異なる。課税標準はCIF価格に関税、統計税を加算したもの。
    対象品目や税率は、「税制」の「その他税制」を参照。
  6. 前払い総収入税(Percepción a los Ingresos Brutos
    公共歳入連邦管理庁(AFIP)と多角的協定仲裁委員会(COMARB)の多角的協定11/2003に規定。消費目的の物品の輸入に課税される。資本財や州、市町村が輸入する物品は課税対象外。輸入者が所在する州により税率が異なる。課税標準はCIF価格に関税、統計税を加算したもの。
  7. マルビナ情報システム使用料(Arancel Aduanero-Sistema Informático Marvina
    公共歳入連邦管理庁(AFIP)一般決議4111/2017に規定。マルビナ情報システム使用料として、1申告につき10ドルが徴収される。
  8. その他特定の品目に対して課税されるもの
    鉱物性燃料に課税される液体燃料税・二酸化炭素税(Impuesto sobre los Combustibles Líquidos y al Dióxido de Carbono)など、品目により課税されるものもある。

その他

輸出に対しては、輸出税が課税される。

税関法(1981年法律22415号)第724条に基づき、輸出に対して輸出税(Derecho de Exportación)が課税される。税率は品目により異なる。課税標準は、従価税の場合はFOB価格。