輸出入手続

最終更新日:2021年08月26日

輸出入許可申請

通関手続き詳細

輸出入手続き全般

貨物がタイに到着もしくはタイから出港する際、輸入者もしくは輸出者は、付属書類を添付して税関に通関申告を行わなければならない。関税令(No.4)B.E.2549(2006)が関税令(No.6)B.E.2559(2016)により改正され、ASEAN統一関税率に従って税関関税率法令B.E.2530の第2部の輸入関税の個所を8ケタに修正したが、従来のEDIを通しての通関手続きは8ケタのシステムに適合していない。そのため、電子通関システム(E-Customs)がEDIシステムに代わって導入された。

E-Customsが導入された目的は次のとおり。

  1. 通関手続きの簡素化、それに伴うペーパーレス化の促進
  2. 輸出者は、E-Customsの他にもE-ManifestoE-DeclarationsE-PaymentOne Stop Serviceなどのシステムも連動して使用できるため、輸出手続きの効率化が実現できる。
  3. E-Customsは、輸出者が国際ビジネスでの競争力を維持するために輸出者に供与される優遇税制とも連動して使用されるので、この分野でも業務の効率化が実現できる。

必要書類等

通関手続き、およびその他通関規制手続きを電子的に行う者(企業または個人)は、登録・特典部、手続標準・価格部、税関総括管理部もしくは関税支署に業者登録しなければならない。
また、登録には、当局への所定の書類提出が求められる。

E-Customsへの登録

法人の場合

E-Customsへの登録手続きを希望する法人は、次の書類を添付して登録書式1により申請しなければならない。

  1. 商務省事業開発局(DBD)発行の現在事項証明書(Affidavit)(3カ月以内に発行されたもの)、外国企業の場合は、公証人により公証された法人設立認可証(6カ月以内に発行されたもの)およびその認定コピー
  2. 歳入局発行のTax IDカードもしくは付加価値税登録証(支店としての登録のみ)
  3. 銀行の支払いシステムを通じて納税・還付手続を行う場合、税務申告に使用する普通預金口座または当座預金口座の通帳の認証コピー、もしくは銀行により発行された口座証明書の認証コピー(証明書に銀行名、支店名、口座名義、口座番号および口座の種類を記載することが必要)
  4. IDカードもしくはパスポートの認定コピー
  5. 特定のケースに必要な追加的書類
特定のケースに必要な追加的書類
特定のケース 必要な追加書類等
署名権限取締役が複数いる場合 すべての署名権者の署名が求められるとともに、IDカードの認定コピーもしくはパスポートのコピー
外国法に基づいて設立された法人で、かつ、1999年外国人事業法に基づく事業許可の対象となる場合(支店など) 商務省事業開発局(DBD)発行の登記事項証明書(3カ月以内に発行されたもの)。ただし、登記事項証明書に代表者の名前が記載されない場合、6カ月以内に発行された公正証書による委任状を添付することも必要。委任状がタイ語以外の言語で記載されている場合、タイ語訳を添付することが必要となり、翻訳版に付き、翻訳会社の現在事項証明書(Affidavit)その取締役の署名および会社印(もしあれば)も必要となる。
外国法に基づいて設立された法人で、かつ、タイで事業を行っているが、外国事業許可の対象にならない場合(駐在員事務所など) 法人番号証明書、商務省事業開発局(DBD)に提出された会計帳簿および会計帳簿の作成に関する書類の保管場所に関する通知書
外国法に基づいて設立された法人で、かつ、タイの納税者番号を持つ場合 6カ月以内に発行された公正証書によるタイでの代表者任命に関する委任状。委任状がタイ語以外の言語で記載されている場合、タイ語訳を添付することが必要となり、翻訳版に付き、翻訳会社の現在事項証明書(Affidavit)とその取締役の署名および会社印(もしあれば)も必要となる。
協同組合および財団(慈善目的)の場合 当局によって発給される設立証明書、定款、取締役のリストおよび代表者を委任する委任状(もしあれば)
学校・大学 教育省発行の設立許可書および設立証明書
合弁事業(法人設立を伴わないもの)の場合 合弁事業契約書(6カ月以内に発行された公証人の署名があるもの。ただし、タイ側の当事者が契約書を保管している場合、公証は不要でタイ側当事者が保管している契約書を提出することも可能)および6カ月以内に発行された公正証書による合弁事業の代理人の委任状(もしいれば)。契約書および委任状が外国語で記載されている場合、タイ語訳を添付することが必要であって、翻訳版に付き、翻訳会社の現在事項証明書(Affidavit)とその取締役の署名および会社印(もしあれば)も必要となる。
自然人の場合

E-Customsへの登録手続きを希望する自然人は、次の書類を添付して登録書式1-1により申請しなければならない。

  1. IDカードまたはパスポートの認定コピー
  2. 銀行の支払いシステムを通じて納税・還付手続を行う場合、普通預金口座または当座預金口座の通帳の認証コピー、もしくは銀行により発行された口座証明書の認証コピー(証明書に銀行名、支店名、口座名義、口座番号および口座の種類を記載することが必要)

    一度、通関手続きもしくはその他通関規制を電子的に使用することが承認されると、当該人は、輸入、輸出その他税恩典、税務申告などのすべての従来の通関手続きを電子式に、かつカードを用いることなしに手続きを完結することができる。

E-Customsのアクセス制限、維持、登録抹消

登録されたE-Customs手続きおよびアカウントは、次の条件の下、アクセスが制限される。

  • カスタム・プロシージャー・オペレーターとして登録された自然人が、連続した6カ月間に通関活動をしなかった場合、税関による情報へのアクセスが制限され、その後、輸出入情報の送信ができなくなる。
  • カスタム・プロシージャー・オペレーターとして登録した法人が、連続した2年の間に通関作業をしなかった場合は、税関による情報へのアクセスが制限され、その後、輸出入情報の送信ができなくなる。

カスタム・プロシージャー・オペレーターの登録抹消をする際は、Form 8に記入して税関へ提出する。
税関への提出を代理人が行う場合、署名した申請書にIDカード、パスポートもしくは政府によって発行された類似書類を添付する。

E-Customsにおける署名

E-Customs手続きを行う際、申請者は、Certification Authority(CA)資格を持つ組織から発行されたデジタル署名(Digital Signature)の証明書を用意しなければならない。

通関手続き

  1. 輸入通関手続き
    1. 輸入者が自らのコンピュータで、もしくは当局のサービス窓口においてインボイスに関するすべての情報を記入すると、同情報は自動的に輸入通関のためのインボイス情報として登録される。その後輸入者は、輸入申告書を税関のコンピュータに送信しなければならない。
    2. 申告情報入手後、税関は申告情報をチェックし、必要に応じ修正を加える。
    3. 輸入申告情報のチェック後、必要に応じて税関が設定する条件とともに、次の2つのグループに分類された上で輸入申告書No.が発給される。
      • グリーンライン:関税支払の段階に直接進み、その後税関から貨物が手渡される。
      • イエローライン:輸入承認書等が免除される場合、その免除の証拠を示すために、税関職員に申告しなければならない(陸路での輸入のみ)。
      • レッドライン:関税の支払い、貨物の受領の前に、関税評価に関して税関職員にコンタクトしなければならない。
    4. 貨物受け取りの際、輸入者は、次の書類を提出しなければならない。
      1. 輸入申告書(税関書式No.99または99/1)
      2. インボイス
      3. パッキングリスト
      4. 船荷証券(B/L)もしくは航空貨物運送状(Air Waybill
      5. 貨物受渡し書(税関書式100/1または469)
      6. 保険料請求書
      7. 輸入管理品目または輸入許可品目の場合、関連省庁の発行する輸入承認書
      8. 原産地証明書(該当する場合)
      9. 輸入品(貨物)の税関用説明資料(カタログ等)
  2. 輸出通関手続き
    1. 輸出者が、自らのコンピュータで、もしくは当局のサービス窓口においてインボイスに関するすべての情報を記入すると、同情報は自動的に輸出通関のためのインボイス情報として登録される。その後、輸出者は輸出申告書を税関のコンピュータに送信しなければならない。
    2. 申告情報入手後、税関は申告書類をチェックし、必要に応じ修正を加える。
    3. 輸出申告情報をチェックした後、必要に応じて税関が設定する条件とともに、次の2つのグループに分類された上で輸出申告書No.が発給される。
      • グリーンライン:輸出税支払い(必要な場合)に直接進み、税関から貨物が受け渡しされる。
      • レッドライン:輸出税の支払い(必要な場合)、および貨物の受け渡しの前に、輸出税の評価(必要な場合)に関して、税関職員にコンタクトしなければならない。
    4. 貨物を出荷する際、輸出者は、次の書類を提出しなければならない。
      1. 輸出申告書(税関書式No.101または101/1)
      2. インボイス2通
      3. 輸出管理品目または輸出許可品目の場合、関連省庁の発行する輸入承認書
      4. 輸出品(貨物)の税関用説明資料(カタログ等)
  3. 国内一括窓口サービス(Thailand National Single Window

    2014年9月23日に成立(翌日から施行)した新規則により、輸入、輸出、運送、および物流許可を得ようとする者またはその他の証明書もしくは書類を必要とする者は、電子的方法により、関連する申請書を一括して、1つの窓口に提出すれば済むこととなった(同サービスを利用するためには、前述のカスタム・パス・オペレーターの登録をしている必要がある)。
    各々の所管当局の許可または承認が得られると、その情報は電子的方法により当該所管当局から税関に通知される。これは、ASEAN一括窓口設立および運用のための協定に基づき、タイが国内一括窓口サービス政策を実施するものである。

    (参考)Thailand National Single Window外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  4. 原産地証明書

    特恵関税適用品目の原産地証明書にかかる主要なフォームは、次のとおり。

特恵関税適用品目の原産地証明書
原産地証明書フォーム 対象者
フォームA ノルウェー、スイス等、一般特恵関税制度(GSP)を供与している多くの国向けの輸出品に対して、一般特恵関税制度(GSP)による関税の優遇措置を受ける輸出者に発行される。また、ノルウェー、スイスのGSPを取得するためには各国の当局のウェブサイトに事前登録が必要。
フォームAHK ASEAN‐香港FTA(AHKFTA)による特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームD ASEAN自由貿易地域(AFTA)であるブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、ベトナム向けの輸出品に対して、共通効果特恵関税(CEPT)の優遇措置を受ける輸出者に発行される。
フォームE ASEAN‐中国FTA(ACFTA)による特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームAJ 日本‐ASEAN包括的経済連携(AJCEP)による特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームAK ASEAN‐韓国FTA(AKFTA)による特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームJTEPA 日本‐タイ経済連携協定(JTEPA)により日本向けの輸出品に対して同協定の特恵税率の適用を受ける輸出者に発行される。
フォームGSTP アルジェリア、アルゼンチン、バングラデシュ、ボリビア、ブラジル、カメルーン、チリ、キューバ等40カ国の開発途上国向けの輸出品に対して、グローバル特恵関税制度(GSTP)から優遇措置を受けるために輸出者に発行される。
フォームAISP ASEAN Integration System of Preference、ASEAN特恵統合システムによる特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームTC タイ‐チリFTAによる特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームTP タイ‐ペル-FTAによる特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームAANZ ASEAN‐オーストラリア・ニュージーランドFTAによる特恵関税を受ける輸出者に発行される。
フォームAI ASEAN‐インドFTAによる特恵関税を受ける輸出者に発行される。

また、Covid-19の影響により、これらのフォームに添付される原産証明書の原本をタイに郵送することが不可能となった場合、輸入する際、コピーや写真を提示することが一時的に認められる(2021年9月30日まで)。ただし、原則として輸入日から30日以内に原産証明書の原本を関税局に提示しなければならない。

原産地証明の申請機関

商務省外国貿易局(DFT)、タイ商工会議所(TCC)、タイ工業連盟(FTI)

査証

特になし。

その他

特になし。