日本からの輸出に関する制度

牛肉の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する牛肉のHSコード

0201.10.00.001:生鮮および冷蔵の牛肉(枝肉および半丸枝肉)
0201.20.00.001:生鮮および冷蔵の牛肉(その他の骨付き肉)
0201.30.00.001:生鮮および冷蔵の牛肉(骨付きでない肉)
0202.10.00.001:冷凍の牛肉(枝肉および半丸枝肉)
0202.20.00.001:冷凍の牛肉(その他の骨付き肉)
0202.30.00.001:冷凍の牛肉(骨付きでない肉)

タイの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2020年11月

タイ国側の輸入条件については、保健省告示No.377(2016年)「牛海綿状脳症(BSE)リスクのある食品輸入規定・条件」において次のとおり規定されています。

定義

「牛肉」(Meat)とは、肉、皮、脂、内臓、骨、乳、血液、胆汁、扁桃腺など食用として利用する牛の各部分を意味する。

「生鮮牛肉」(Fresh Meat)とは、官能的、物理化学的特性を不可逆的に変化させる何らの工程または処理も経ていない牛肉を意味する。これには、冷凍牛肉、冷蔵牛肉、牛ひき肉も含む。

生鮮牛肉の輸入条件
  1. 次のと畜および解体工程による牛由来の脱骨牛肉(deboned skeletal muscle meat)〔機械的に除去された骨に付着した部分の牛肉(mechanically separated meat)は除く〕
    1. と畜前の疾病検査およびと畜後の畜産物、内臓検査(ante-and-post-mortem inspections)においてBSEではないこと、またはその疑いがないことが確認されていること。と畜前に、頭蓋腔への圧縮空気またはガスを注入する方法による気絶処理(stunning process)、または頭蓋腔に穴をあける処理(pithing process)または脳もしくは脊髄を裂傷し飛散させるその他の処理を受けていないこと。
  2. 1)以外の生鮮牛肉の場合、
    1. 反すう動物由来の肉骨粉(meat and bone meal, MBM)または脂かす(greaves)の反すう動物への給与禁止措置後に出生した牛由来であること。
    2. A)の牛は、と畜前の疾病検査およびと畜後の畜産物、内臓検査(ante-and-post-mortem inspections)においてBSEではないこと、またはその疑いがないことが確認されていること。
これらの生鮮牛肉を輸入する場合は、タイの農業協同組合省畜産局による家畜・畜産物の生産施設の認定を受けなければなりません。また、輸入者は輸入の都度、次の証拠または証明書(1および2)を食品医薬品局検査所で係官に提示しなければなりません。
  1. タイ畜産局発行の家畜・畜産物の生産施設の認定の証拠もしくは証明書、または畜産物輸入許可の証拠
  2. 前述の輸入条件1、2の詳細を記した、日本の所管官庁または所管官庁から認可を受けたほかの機関発行の畜産物の衛生証明書(Health Certificate)のコピー
タイに牛肉を輸出するためには、都道府県などによる審査手続きを経て、厚生労働省による確認後、タイ政府に通知されたと畜場で処理されたものでなければなりません。タイ向けに輸出される牛肉を取り扱える処理場のリストは、農林水産省のウェブサイトで確認することができます。

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2020年11月

日本側では、「タイ向け輸出牛肉の取扱要綱」に基づき対タイ輸出牛肉を取り扱うと畜場などの認定を受ける必要があります。また、日本で動物検疫所の輸出検査を受けるにあたっては、同要綱で定められた食肉衛生証明書が必要です。同証明書は、当該牛肉の処理を行った認定と畜場などを管轄する食肉衛生検査所に申請して発行を受けます。同要綱および認定を受けた「タイ向け輸出牛肉取扱施設リスト」は、関連リンクの農林水産省「証明書や施設認定の申請」を参照してください。

日本・タイ経済連携協定(JTEPA)、日本・ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)税率の適用を受ける場合、日本商工会議所発行の特定原産地証明書を取得する必要があります。

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2020年11月

動物検疫所で輸出検査を受ける必要があります。
同検査を受けるにあたっては、「タイ向け輸出牛肉の取扱要綱」で定められた食肉衛生証明書(当該牛肉の処理を行った認定と畜場などを管轄する食肉衛生検査所に申請のうえで発行)が必要です。

タイの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2020年11月

牛肉の食品規格については、「2.残留農薬および動物用医薬品」などの各項目を参照してください。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2020年11月

1. 動物用医薬品残留規制

保健省告示No.303(2007年)において44グループの動物用医薬品の最大残留基準(MRL)が規定されており、牛肉については次のとおりです。

牛肉における動物用医薬品の最大残留基準(MRL)(mg/kgまたはmg/ℓ)
動物用医薬品名 筋肉 肝臓 腎臓 脂肪
クロルテトラサイクリン/オキシテトラサイクリン/テトラサイクリン(Chlortetracycline/Oxytetracycline /tetracycline) 200 600 1200 100
クロサンテル(Closantel 1,000 1,000 3,000 3,000
ゲンタマイシン(Gentamicin 100 2,000 5,000 100 200
スルファジミジン(Sulfadimidine 100 100 100 100 25
ゼラノール(Zeranol 2 10
セフチオフル(Ceftiofur 1,000 2,000 6,000 2,000 100
シペルメトリンとアルファシぺルメトリン(Cypermethrin and alpha-Cypermethrin 50 50 50 1,000 100
シフルトリン(Cyfluthrin 20 20 20 200 40
シハロトリン(Cyhalothrin 20 20 20 400 30
デルタメトリン(Deltamethrin 30 50 50 500 30
ダノフロサキシン(Danofloxacin 200 400 400 100
ドラメクチン(Doramectin 10 100 30 150 15
ジミナゼン(Diminazene 500 12,000 6,000 150
ジヒドロストレプトマイシン/ストレプトマイシン(Dihydrostreptomycin/Streptomycin 600 600 1,000 600 200
チルミコシン(Tilmicosin 100 1,000 300 100
酢酸トレンボロン(Trenbolone Acetate 2 10
トリクロルホン(Trichlorfon 50
トリクラベンダゾール(Triclabendazole 200 300 300 100
チアベンダゾール(Thiabendazole 100 100 100 100 100
ネオマイシン(Neomycin 500 500 10,000 500 1,500
ベンジルペニシリン/プロカチンベンジルペニシリン(Benzylpenicillin/Procain Benzylpenicillin 50 50 50 4
ピルリマイシン(Pirlimycin 100 1,000 400 100 200
フルメキン(Flumequine 500 500 3,000 1,000
フルアズロン(Fluazuron 200 500 500 7,000
フェバンテル/フェンベンダゾール/オクスフェンダゾール(Febantel/Fenbendazole/Oxfendazole 100 500 100 100 100
モキシデクチン(Moxidectin 20 100 50 500
リンコマイシン(Lincomycin 150
レバミゾール(Levamisole 10 100 10 10
スペクチノマイシン(Spectinomycin 500 2,000 5,000 2,000 200
スピラマイシン(Spiramycin 200 600 300 300 200
イミドカルブ(Imidocarb 300 1,500 2,000 50 50
エプリノメクチン(Eprinomectin 100 2,000 300 250 20
アバメクチン(Abamectin 100 50 100
アルベンダゾール(Albendazole 100 5,000 5,000 100 100
イソメタミジウム(Isometamidium 100 500 1,000 100 100
イベルメクチン(Ivermectin 100 40 10

2. 残留農薬規制

食品中の残留農薬については、保健省告示No.387「残留有害物質を含有する食品」、No.393「残留有害物質を含有する食品」第2版に規定されおり、No.387のリスト1に掲載する製造、輸入、輸出、所有が禁止されるカテゴリー4の有害物質(※)について食品からの検出が禁止されています。これ以外については、

  1. リスト2に最大残留基準を設定
  2. 1に規定がないものはCodex基準に従う
  3. 1、2に規定がないもので、リスト3の植物用規定値以外については、一律基準0.01mgを適用
  4. リスト4の外因性最大残留基準を超えてはならない

と規定されています。

牛肉関連における最大残留基準(MRL)(mg/kg)(保健省告示No.387リスト2に規定)
化学物質名 牛肉 牛の臓物 哺乳類の肉 哺乳類の臓物 哺乳類の脂肪
トリアゾホス (Triazophos 0.01
クロルピリホス(Chlorpyrifos)※ 1(脂肪) 0.01
カルベンダジム/ベノミル
Carbendazim / benomyl
0.05 0.05
デルタメトリン(Deltamethrin 0.5(脂肪) 0.03
ジコホール(Dicofol 3(脂肪) 1
カルバリル(carbaryl 0.05 1
カルボスルファン(carbosulfan
残留する物質の種類:カルボスルファン
0.05(脂肪) 0.05
カルボスルファン(carbosulfan
残留する物質の種類:カルボフラン
0.05 0.05
シペルメトリン(cypermethrin 2(脂肪) 0.05
2, 4-D 0.2 1
ジクロルボス(dichlorvos 0.05
ジチオカルバメート(dithiocarbamates 0.05 0.1
ジメトエート(dimethoate 0.05 0.05 0.05
ダイアジノン(diazinon 2(脂肪) 0.03
パラコート(paraquat)※ 0.005 0.05
ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl 0.01 0.01
プロフェノホス(profenofos 0.05 0.05
フェンバレレート(fenvalerate 1(脂肪) 0.02
フェニトロチオン(fenitrothion 0.05
メチダチオン(methidathion 0.02 0.02
アセフェート(acephate 0.05 0.05
アバメクチン(abamectin 0.01 0.1 0.1
エテホン(ethephon 0.1 0.2
畜産物における外因性残留基準(EMRL)(mg/kg)(保健省告示No.387リスト4に規定)
食品の種類 アルドリンおよびディルドリン(aldrin and dieldrin クロルデン(chlordane DDT エンドリン(endrin ヘプタクロル(heptachlor
哺乳類の肉および臓物 0.2(脂肪) 0.05(脂肪) 5(脂肪) 0.05(脂肪) 0.2(脂肪)

備考:(脂肪)とは、肉の脂肪部分に規定する基準値

なお、2021年6月1日から有効となる保健省告示No.419「残留有害物質を含有する食品」第3版により、No.387のリスト1に規定するカテゴリー4の有害物質として新たに次の5物質が追加され、食品からの検出が禁止されます。この5物質については検出限界(LOD)が設定されており、食品からの検出は検出限界未満であることが求められます。

カテゴリー4の有害物質として追加される物質
食品中の残留物質 食品の種類 LODmg/kg
・クロルピリホス(chlorpyrifos)
・クロルピリホス-メチル
(chlorpyrifos-methyl)
生鮮青果実およびその他の植物 0.005
穀物および乾燥豆類 0.01
肉、乳、卵 0.005
・パラコート(paraquat)
・パラコートジクロリド
(paraquat dichloride)
・パラコートジメチルサルフェート
{paraquat [bis (methyl sulfate)]}
またはパラコートメトサルフエート
(paraquat methosulfate)
生鮮青果実およびその他の植物 0.005
穀物および乾燥豆類 0.02
肉、乳、卵 0.005

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2020年11月

食品中の重金属および汚染物質については、2020年11月16日から保健省告示No.414「汚染物質を含有する食品基準」による次の基準が適用されています。

  1. 保健省告示No.414付表1に設定する食品別の重金属、カビ毒、その他の汚染物質、放射性物質の基準値を超えないこと。
  2. 1以外の汚染物質については、食品および飼料中の汚染物質および毒素に関するコーデックス一般規格; CODEX STAN193-1995に規定する最大値を超えないこと。
  3. 1および2以外の汚染物質については、FAO/WHO合同食品規格 コーデックス委員会 (Codex Alimentarius Commission)の汚染物質の最大量規定指針に基づき検討する最大値を超えず、また、販売用食品製造者または輸入者が、当該の汚染物質量が許容できる最大水準内にあることを示す責任を負うこと。
    全食品を対象に、保健省告示No.269(2003年)、No.299(2006年)において食品中不検出とする化学物質汚染に関する基準が規定されています。
  1. クロラムフェニコールおよびその塩(Chloramphenicol and its salts)
  2. ニトロフラゾンおよびその塩(Nitrofurazone and its salts)
  3. ニトロフラントインおよびその塩(Nitrofurantoin and its salts)
  4. フラゾリドンおよびその塩(Furazolidone and its salts)
  5. フラルタドンおよびその塩(Furaltadone and its salts)
  6. マラカイトグリーンおよびその塩(Malachite Green and its salts)
  7. βアゴニストおよびその塩(β-Agonist chemical groups and its salts)
    1~7の物質の代謝物を含む。

病原性微生物の基準については、現在の保健省告示No.364(2013年)「食品中の病原性微生物基準」に規定されていますが、2021年1月に廃止され、新たに保健省告示No.416(2020年)「食品中の病原性微生物の品質規格、原則条件、分析方法」が適用されます。

関連リンク

関係省庁
タイ保健省食品医薬品局(FDA)(タイ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
1979年食品法(英語) PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(114KB)
保健省告示No.269(2003年)「β-agonist 類の化学物質に汚染されている食品の基準について」(タイ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(43KB)
保健省告示No.299(2006年)「ある特定の化学物質に汚染されている食品の基準について」(第2版)(タイ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(33KB)
保健省告示No.364(2013年)「食品中の病原性微生物基準」(タイ語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(297KB)
保健省告示No.414(2020年)「汚染物質を含有する食品基準」(タイ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(255KB)(ジェトロ仮訳)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(480KB)
食品医薬品局「汚染物質を含有する食品基準に関する質疑応答の要点」(※保健省告示No.414(2020年)に関するQ&A)(タイ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)PDFファイル(405KB)
保健省告示No.416(2020年)「食品中の病原性微生物の品質規格、原則条件、分析方法」(タイ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(368KB)(ジェトロ仮訳)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(563KB)
食品医薬品局告示「保健省告示No.416(2020年) 「食品中の病原性微生物の品質規格、原則条件、分析方法」の説明」 (タイ語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)PDFファイル (306KB)
その他参考情報
食品及び飼料中の汚染物質及び毒素に関するコーデックス一般規格; CODEX STAN193-1995(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(日本語訳)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(446KB)

4. 食品添加物

調査時点:2020年11月

食品添加物については、食品法に基づき、保健省告示No.281(2004年)「食品添加物」に定義、品質規格など、No.381(2016年)第4版に保健省告示の規定以外の使用など、No.418(2020年)「食品添加物の原則、条件、使用方法及び割合」(第2版)に使用基準(食品添加物名、対象とする食品、基準値など)が規定されています。なお、基準値の採用年が2020年(仏暦2563年)の食品添加物(No.418のリスト参照)を使用している食品については、告示No.418の施行日(2020年10月10日)から2年以内にこの告示の規定を順守する必要があります。
また、食品製造用の酵素の使用基準については、保健省告示No.409 (2019年)「食品製造に使用する酵素」に規定されています。それ以外については、各種安全評価を経たうえで、食品医薬品局の承認に基づいて使用する必要があります。

その他、保健省告示No.390(2018年)においてステビアなどの使用基準が規定されています。

5. 食品包装規制(食品容器の品質または基準)

調査時点:2020年11月

食品法に基づき、保健省告示No.92(1985年)、No.295(2005年)で食品包装について規定されています。なお、現在、プラスチック再生ペレット由来の容器や新素材の容器の許可などについて告示の見直しが行われており、早ければ2021年中に告示される予定です。

共通
清潔であること
再利用ではないこと(材質により例外あり)
健康を害するおそれのある量の重金属またはほかの物質が食品を汚染しないこと
病原菌を含有していないこと
色素が食品を汚染しないこと
プラスチック製
材質基準と溶出基準が規定されています。
セラミック・ほうろう製
鉛とカドミウムの溶出基準が規定されています。

6. ラベル表示

調査時点:2020年11月

包装食品の表示項目については、保健省告示「包装食品のラベル表示について」において規定されていますが、未加工の生鮮食品(冷蔵・冷凍を問わず)については、食品医薬品局から記載が免除されています。

なお、日本からタイに輸出する牛肉の梱包には、英語で次の事項を表示する必要があります。農林水産省「タイ向け輸出牛肉の取扱要綱」を参照してください。

  1. 獣畜の種類及び部位名
  2. 原産国名(Product of Japanと記載すること)
  3. 製造所名
  4. 施設番号
  5. と畜年月日(月、日、年の順番に記載すること)
  6. 重量

7. その他

調査時点:2020年11月

なし

タイでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2020年11月

タイ保健省食品医薬品局(FDA)、タイ農業協同組合省畜産局で事前手続きを行います。

  1. FDAでの手続き
    食品は「食品法(Food Act 1979)」に基づき、特別管理食品(Specific Control Food)、品質規格管理食品(Quality or Standard Control Food)、表示管理食品(Label Control Food)および一般食品(General Food)の4種に分類されます。牛肉は一般食品に該当します。販売目的で輸入する場合は、輸入者が食品輸入許可書(3年間有効)を取得しておくことが必要となります。
  2. 畜産局での手続き
    販売目的で輸入する場合は、動物伝染病法に基づき、畜産物取引許可書(1年間有効)(Ror.10/1)を取得し、船積みごとにImport Permitを取得しておく必要があります。
1.食品輸入許可書取得(Orr.7)
申請場所:
タイ保健省食品医薬品局(FDA)内ワンストップサービスセンター1階
所要日数:
5営業日
必要書類:
  1. 申請書チェックリスト
  2. 輸入許可申請書(様式Orr.6): 法人登録証明書と同じ署名権限者が署名
  3. 添付書類
    • 申請者の身分証明書および住居登録証(タビアンバーン)コピー:外国人の場合はパスポートと労働許可証のコピー
    • 法人登録証コピー:6カ月以内に発行されたもので、販売目的の食品輸入に関する目的が記されたもの。
    • 株主名簿(BorOrrJor5)コピー:外国籍の法人の場合は外国人事業許可証のコピーまたは投資奨励カード(BOIカード)を添える。
    • 委任および実施者任命書:収入印紙30バーツを添付
    • 法人の署名権限者の身分証明書/パスポートコピー
  4. 食品輸入場所・保管場所に関連する書類
      1. 食品輸入場所および保管場所の住居登録証コピー
      2. 場所利用同意書の原本または賃貸契約書コピー(あれば)
  5. 食品輸入場所・保管場所に関する図表
      1. 輸入場所/保管場所の周辺の建物の地図
      2. 保管場所内のレイアウト
  6. 食品輸入許可申請書類の内容保証書(施設の検査を受けない場合のみ:施設の条件を満たしていることを保証する書類)
  7. 輸入施設/保管施設の写真
  8. 委任状(法人代表者が他者に申請を委任する場合)
2-1 畜産物取引許可書(Ror.10/1)の取得
手順:
  1. 畜産局e-Movement上で許可申請書を提出する。
  2. 審査後、許可書が発行される。
申請先:
畜産局e-Movement外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
必要書類:
  • 畜産物取引許可申請書(Ror.2/1)
  • 身分証明書コピー
  • 法人登録証コピー
2-2 Import Permitの取得
手順:
  1. 輸入者は動物・畜産物の輸入許可申請書(様式Ror.1/1)を輸入の7日以上前にe-Movementシステムを通じて提出する。
  2. 検疫所が申請内容、輸出国の疾病の発生状況を確認し、問題がなければImport PermitとRequirementが発行される。
  3. 輸入者はImport PermitとRequirementを受け取り輸出国に送付する(Import Permitの有効期限は60日)。
  4. 輸入者は貨物到着の3日前までに輸入港の獣医師に到着日時、船名または便名を通知する。
申請先:
畜産局e-Movement外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
必要書類:
  • 動物・畜産物輸入許可申請書(Ror.1/1)
  • 畜産物取引許可書(Ror.10/1)
  • 身分証明書コピー
  • 法人登録証コピー
  • 畜産物保管所認定書(TRS.4)
  • 委任状、委任者および受任者の身分証明書コピー(申請を委任する場合)

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2020年11月

通関手続きの概要は次のとおりです。

  1. 輸入者は衛生証明書などの必要書類を動物検疫所に提出する。
  2. 輸入許可申請書(Ror.1/1)の内容と各種書類の照合を受け、問題がなければ通関に必要な動物・畜産物輸入承認通知書(Ror.6)が発行される。
  3. 輸入申告書に関する情報を端末上(NSWシステム)で関税局に送付する(Ror.6の番号が必要)。
  4. 内容が確認された後、輸入申告書番号が発行される。
  5. 納税する。
  6. 貨物と書類の検査
  7. 動物・畜産物輸入許可書(Ror.7)が発行され、貨物を引き取る。
  8. 場合によりサンプルが検査室に送付され、検査結果が出るまでRor.7に記載の保管所で隔離する。
  9. 隔離解除命令が出たのち流通が可能となる。
必要書類
食品輸入許可書(Orr.7)
動物・畜産物輸入許可申請書(Ror.1/1)コピーとImport Permit
日本側発行の衛生証明書(Health Certificate)原本とコピー
輸入申告書
船荷証券(B/L)もしくは航空貨物運送状(Air Waybill)
インボイス
パッキングリスト
原産地証明書(EPA税率の適用を受ける場合は特定原産地証明書)

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2020年11月

タイ農業協同組合省畜産局管轄の動物検疫所で、動物伝染病法に基づく検疫検査が行われます。また、食品法に基づく残留農薬検査、重金属などの抽出検査が行われる可能性があります。

牛肉は動物検疫が必要です。輸入者が動物・畜産物輸入許可申請書(Ror.1/1)を貨物到着の7日前までに畜産局のe-movementシステムを通じて提出し、3日前までに輸入確定日を連絡します。
貨物到着後、輸出国発行の衛生証明書(Health Certificate)などを輸入港の検査官に提出し、これらの書類検査、貨物と書類の同一性検査、貨物検査(抽出検査)が行われ、輸入許可書(Ror.7)が発行されます。
伝染病に感染している疑いがある場合など、必要に応じて畜産局の畜産物品質検査所において検査が実施され、検査結果が出るまで、Ror.7に記載された保管所で隔離(期間は15日以下、場合により最大15日延長)する必要があります。
検査の結果、問題がなかった場合は隔離解除命令が出され、流通可能となります。問題が確認された場合は、規定に基づき処分されます。
なお、隔離の有無に限らず、検疫所からの貨物の移動先が検疫所と異なる県にある場合、e-movementシステム上で動物・畜産物の国内移動許可申請書(Ror.1/2)を提出し許可書(Ror.4)を取得する必要があります。

4. 販売許可手続き

調査時点:2020年11月

食肉を販売する者は、タイ農業協同組合省畜産局にe-Movementシステムを通じて畜産物取引許可を申請(様式Ror.2/1)し、畜産物取引許可書(様式Ror.10/1)を取得する必要があります。この許可の有効期限は発行日から1年となります。

5. その他

調査時点:2020年11月

なし

タイ内の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2020年11月

関税は、最高税率のほかに、関税率緊急勅令第12条に従い減免された基本税率(一部対象外)、WTO税率、日本・タイ経済連携協定(JTEPA)税率、日本・ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)税率の設定があり、一般的に、JTEPAなどの特恵関税の適用を受けない場合は、基本税率が設定されている品目については基本税率、設定されていない品目についてはWTO税率が適用されます。

牛肉(生鮮・冷凍)のJTEPA税率、AJCEP税率は0%、基本税率は50%、WTO税率も50%となっています。

2. その他の税

調査時点:2020年11月

輸入額(CIF)と関税額の合計に付加価値税(VAT)7%が課税されます。VATの現行税率は2020年9月末までのものとなっています。VAT税率は1999年に10%から7%に引き下げられた後、再度10%への引き上げが予定されており、1~2年ごとに見直しが行われていますが、現行税率での更新が継続しています。

3. その他

調査時点:2020年11月

通関手数料は200バーツです。

その他

調査時点:2020年11月

ハラール認証

  • タイのハラール認証機関は、1997年に制定された「イスラーム教組織運営法」に基づき設 立されたタイ国イスラーム中央委員会(The Central Islamic Committee of Thailand /CICOT)および全国40県に配置されているイスラーム委員会の事務局です。
  • 「ハラール認証に関するイスラーム中央委員会規則」に基づき、政府関連機関との連携により現在までにタイのハラール認証を受けた企業は約10,000、製品数は約15万品目となっています。
  • 認証取得会社、品目は、タイ国イスラーム中央委員会が運営するハラール認証製品情報ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますまたは「Halal Thai」アプリで確認できます。

有機認証

現在、タイにおける有機食品に関する法律、基準は次のとおりです。これらの認証を受けた製品はOrganic Thailandのマークが与えられます。

  • 農産物規格法(2008)第2版(2013)第3版(2018)
  • タイ農産物規格有機農業(TAS9000)
    第1部 有機生産物、加工、表示、製造販売(TAS9000-2009)
    第2部 有機畜産物(TAS9000-2011)
    第3部 有機水産物飼料(TAS9000-2009)
    第4部 有機米(TAS9000-2010)
    第5部 有機魚(Snakeskin Gourami)(TAS9000-2010)
    第6部 有機蜂(TAS9000-2013)
  • タイ農産物食品規格有機海エビ養殖(TACFS7413-2007)

認定機関はタイ農産物食品規格局で、認証機関は農業局、米局、水産局、畜産局のほか、民間では、ACTオーガニック、Central Lab Thaiなどがあります。
民間の認証機関ACTオーガニックは、独自の有機農業規格ACTのほか、IFOAM、EU、 COR、USDAといった海外の有機認証も行っています。

有機表示

タイにおける有機表示は、食品医薬品局告示(2018年)「食品広告規程」の付属文書2、付属文書3などで規定されています。

1. 日本の有機JAS認定マークの表示について
有機JAS認定を受けており、その期限が切れていなければ、パッケージに有機JAS認定マークを表示することが可能です。有機JAS認定書(日本語の場合は、タイ語または英語に翻訳し、翻訳証明が入ったもの)は通関時に提出が求められることがあります。
2. 包装に「Organic」と表示することについて
事前にタイ保健省食品医薬品局(FDA)から食品広告許可を取得することにより表示することが可能です。許可を取得するためにはタイ政府機関、または各国の政府機関から登録を受けた認証機関によって発行された、IFOAMなどの国際的な有機認証、または各国の有機認証を取得していることが求められます。

申請手続き

  1. 食品広告許可申請はオンラインで行われる。まだ登録していない場合は次の行程で登録を行う。
    申請場所:
    タイ保健省食品医薬品局(FDA)3階
    必要書類:
    • 品表示許可申請の委任および実施者任命書:収入印紙30バーツを添付
    • 法人登録書コピー:6カ月以内に発行されたもの
    • 商業登録証コピー
    • 委任者の身分証明書またはパスポートのコピー
    • 受任者の身分証明書コピー
    • 営業所の住居登録証コピー
    • 付加価値税登録書(PorPor20)
  2. ユーザーネームおよびパスワードを設定する。
  3. E-Submission システムのウェブサイト : 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通して食品広告許可を申請する。
    必要書類:
    • 食品広告許可申請書 Kor.Oor.01様式
    • 食品広告許可申請添付書類 Kor.Oor.3様式(広告画像とテキスト)
    • 食品に応じて取得した各種許可書、証明書、食品登録/詳細通知証明書、ラベル、分析結果、成分書など。
    • 有機認定書(タイ語または英語に翻訳し、翻訳証明の入ったもの)
    • その他(任意)
  4. 申請料金2,000バーツを支払う。
  5. 許可を受けることができれば、許可書代として5,000バーツを支払う。
  6. 許可書をダウンロードする。