外資に関する奨励

最終更新日:2021年10月27日

奨励業種

輸出志向産業、ハイテク産業、国産天然資源を活用する産業、国産原料に依存する産業など。

各種優遇措置

法人税免除、 輸出加工区(EPZ)進出企業への主な優遇措置、その他主な優遇措置(輸出指向産業・輸出関連産業、 IT・ソフトウエア会社向け含む)など。

法人税免除

2019年7月~2024年6月の間に、事業を開始する次の指定産業には、法人税の減免措置が受けられる。

指定業種

  1. 原薬、放射性医薬品
  2. 自動車製造業
  3. 避妊具、ゴムラテックス
  4. 基礎化学製品、化学染料
  5. 基礎電子部品(例:抵抗器、キャパシタ、トランジスタ、電子回路)
  6. 自転車製造業(自転車部品も含む)
  7. 天然肥料
  8. バイオテクノロジーを利用した農産品
  9. ボイラー(部品も含む)
  10. コンプレッサー(部品も含む)
  11. 自動ハイブリッドホフマン・クリーン技術を採用したレンガ
  12. コンピュータのハードウェア
  13. 家具製造業
  14. 家電機器(ブレンダ―、炊飯器、電子レンジ、電子オーブン、洗濯機、電磁調理器、水フィルターなど)
  15. 殺虫剤、農薬
  16. 石油化学製品
  17. 医薬品
  18. LEDテレビ
  19. 革・革製品
  20. 携帯電話
  21. プラスティックリサイクル業
  22. バングラデシュ産の野菜、果物の加工
  23. 放射能利用産業
  24. 繊維機械
  25. 組織移植
  26. 玩具製造業
  27. タイヤ製造業
  28. 政府官報による通知で指定される業種
  29. インフラ事業
    1. 深海港
    2. 高架高速道路
    3. 輸出加工区
    4. 高架道路(フライオーバー)
    5. ガスパイプライン
    6. ハイテク・パーク
    7. ICTビレッジまたはソフトウエア技術ゾーン
    8. ITパーク
    9. 大型水処理プラントおよび水供給パイプライン
    10. LNGターミナル
    11. 携帯電話電波塔
    12. モノレール
    13. 都市圏高速鉄道
    14. 再生可能エネルギー
    15. 港(海/河川)
    16. 有料道路・橋
    17. 地下鉄
    18. 廃棄物処理プラント
    19. その他、政府官報による通知で指定されるインフラ施設

製造業に対する減税措置

  1. 2019年7月~2024年6月までに、市外(Outside of City Corporation)に製造を開始した工場は、製造開始後の10年間20%のタックス・リベートが受けられる。
  2. 2019年7月~2024年6月までに、市内から市外へ移管した工場は、10年間20%のタックス・リベートが受けられる。
  3. 既存の市外の製造工場は、2019年6月まで10%のタックス・リベートが受けられる。

民間電力会社の減税措置

2020年1月~2022年12月末までの間に事業を開始した企業は、事業開始から2034年12月末まで免税措置が受けられる。

経済特区(Bangladesh Economic Zones Authority:BEZA)およびハイテク・パークの減免措置

  1. BEZAおよびハイテク・パークデベロッパー会社
    次の減税が受けられる〔S.R.O. No. 227-law/Income Tax/2015およびS.R.O. No. 229-law/Income Tax/2015、2015年7月8日発行〕。
    • 設立当初の10年間:法人税100%減税
    • 11年目:法人税70%減税
    • 12年目:法人税30%減税
  2. BEZAおよびハイテク・パーク内に設立した企業
    次の減税が受けられる〔S.R.O. No. 81 Act/Income Tax/ 2019、2019年3月19日発行〕。
    • 設立当初の3年間:法人税100%減税
    • 4年目:法人税80%減税
    • 5年目:法人税70%減税
    • 6年目:法人税60%減税
    • 7年目:法人税50%減税
    • 8年目:法人税40%減税
    • 9年目:法人税30%減税
    • 10年目:法人税20%減税

※注意事項

  • 既存ビジネスの再編もしくは分離分割による事業、既存ビジネスで設置された機械や設備の移設による事業は、これら減税措置の対象外。
  • 既存事業の拡張の場合も、これら減税措置の対象外。
  • 新規事業を別法人で行う場合には、免税措置を適用。
  • 会計年度ごとに規定された時期に、会計監査報告を行い、所得税申告をしなければならない。

輸出加工区(Export Processing Zone:EPZ)

輸出加工区(EPZ)

1980年12月の輸出加工区法(The Export Processing Zone Act)により規定されている。
現在、バングラデシュには8カ所の輸出加工区(EPZ)があるが、首都ダッカおよび第2の都市チッタゴン周辺のEPZ 5件は既に手狭となっている。十分な空きがあるのはウットラ、イシュワルディ、モングラの3カ所のみ。

民間運営の工業区としては、1996年9月に、民間企業による輸出加工区設立を可能とする〔民間輸出加工区法1996〕が成立。
韓国企業がチッタゴン地域にKorean EPZを建設し、企業誘致を進めている。
輸出加工区の概要やその進出企業については、輸出加工区庁(BEPZA)ウェブサイトおよび参考資料を参照。
なお、バングラデシュ政府は新たなEPZを設定しない代わりに、特別経済区(Special Economic Zone:SEZ)を開発中で、2016年2月に10カ所が開始、今後100カ所の設立を目指している。

輸出加工区庁(Bangladesh Export Processing Zones Authority:BEPZA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

経済特区庁(Bangladesh Economic Zones Authority:BEZA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

※参考資料

法人税の免税措置

EPZ内の工場で、2012年1月以降に登録した企業が対象。

  1. [1]ダッカ・チョットグラム地区(ただし、ダッカのナラヤンゴンジ、ガジプールおよびチョットグラムのランガマティ、バンドルボン、カグラチョリを除く)、[2]モングラ、イシュワルディ、ウットラ
    対象期間:商業生産開始月から[1]5年間、[2]7年間
    • 設立当初の2年間:法人税100%減税
    • 次の2年間:法人税50%減税
    • 次の1年間:法人税25%減税
  2. ラジシャヒ、クルナ、シレット、ボリシャル、ランガマティ、バンドルボン、カグラチョリ
    対象期間:商業生産開始月から7年間
    • 設立当初の3年間:法人税100%減税
    • 次の3年:法人税50%減税
    • 次の1年:法人税25%減税

EPZ進出企業への主な優遇措置

  1. 建築資材、機械、設備、部品等の輸入関税免除
  2. 原材料の輸入関税および完成品の輸出関税免除
  3. 二重課税の回避
  4. 配当課税の免除
  5. 一般特恵関税制度が利用可能
  6. 機械および工場に対する加速償却の許可
  7. ロイヤルティー、技術指導料、コンサルティング料の送金許可
  8. EU、カナダ、ノルウェー、オーストラリア等への割当無制限の免税措置
  9. 外資100%による企業進出が可能
  10. 最恵国待遇を享受
  11. 海外投資、国内投資の上限なし
  12. 資本金、配当の本国への送金許可
  13. 海外からの外貨ローンの自動承認
  14. 非居住者外貨預金の許可
  15. 外資と地場の合弁、または100%地場資本出資の企業に対する外貨口座運用の許可

※参考資料

輸出加工区と経済特区に関する比較表
項目 輸出加工区(EPZ) 経済特区(EZ)
所管省庁 輸出加工区庁(BEPZA) 経済特区庁(BEZA)
開発・運営主体
  • 政府(BEPZA)
  • 民間企業
  • 政府(BEZA)
  • 政府・民間による合弁
  • 民間企業
主な工業団地

BEPZA主体:

  1. ダッカ輸出加工区
  2. アダムジー輸出加工区
  3. チョットグラム輸出加工区
  4. カルノフリ輸出加工区
  5. クミッラ輸出加工区
  6. モングラ輸出加工区
  7. イシュワルディ輸出加工区
  8. ウットラ輸出加工区

民間主体:

  • 韓国系輸出加工区(チョットグラム)
政府認可済のEZ開発計画:計97
次のBEZAウェブサイトに掲載されているリストを参照。
ECONOMIC ZONES SITE外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
進出日系企業数 32社(衣料品、その他製造業) 2社(二輪製造、インキ製造)
入居可能な工業団地(2021年9月時点) 十分な空きがあるのはウットラ、イシュワルディ、モングラの3カ所のみ
  • アブドゥルモネム経済特区
  • バングラデシュ経済特区(2022年末に販売開始予定)
設置の背景と今後の開発予定 BNP政権下にて(1983年以降)設置。 アワミ連盟(AL)政権下にて(2010年~)設置。
政府は合計100のEZ目指す。
入居可能業種 政府の定める規制業種以外は入居可能。 政府の定める規制業種以外は入居可能。
法人税の免税

5年間免税

チョットグラム、ダッカ、クミラ、アダムジー、カルナフリ

7年間免税

モングラ、イシュワルディ、ウットラ

一部の業種を除き、原則10年間減免税
操業開始から1~3年目:100%免税、4年目:80%減税、5年目:70%減税、6年目:60%減税、7年目:50%減税、8年目:40%減税、9年目:30%減税、10年目:20%減税
法人税の免税の適用条件 EPZにて登記・操業していること EZにて登記・操業していること
輸入税の免税 原材料の輸入
輸出向け企業の機械・部品の新規導入
原材料の輸入
輸出向け企業の機械・部品の新規導入
輸入税の免税の適用条件 保税ライセンス(Bond license)の所有 Bond licenseの所有
VATの免税 水道光熱費など 水道光熱費など
VATの免税の適用条件 政府当局より免税許可を取得する必要あり。 政府当局より免税許可を取得する必要あり。
その他の優遇措置(一例)
  • ワンストップサービスの提供
    ※BEPZA本部の窓口および専用ポータルサイトの利用
  • 前会計年度の輸出量の10%を超えない範囲で、国内市場への販売可能
    など

開発主体向け

  • 市中銀行からのローン利用に係る申請書類への印紙免税
    など

入居企業向け

  • BEZAワンストップサービスセンター(OSS)の利用
    ※BEZA本部ビル内の同センターにて、進出に係る諸手続きを行うことが可能
  • オンライン手続きに係る専用ポータルサイトの利用
  • 配当金に係る所得税の免税(10年間)
  • ロイヤルティー、技術提供/支援料に係る所得税の免税
  • 前会計年度の輸出量の20%を超えない範囲で、国内市場への販売可能
    など
出資比率・資本金に係る規制 なし なし
海外送金に係る規制 中央銀行が定める金融規制(外為取引ガイドラインおよび随時発出される通達)が適用される。
※EPZのみを対象とした規制変更もあり得るため、留意が必要。
中央銀行が定める金融規制(外為取引ガイドラインおよび随時発出される通達)が適用される。
※EZのみを対象とし規制変更もあり得るため、留意が必要。
適用される労働法 BEPZA Labour Act, 2019 BEPZA Labour Act, 2019
労働組合設置の義務 なし EPZと同様
その他、留意すべき規制 通達(SRO)による規制変更が頻繁に行われるため、それらの確認も必要。 EPZと同様

その他主な優遇措置

  1. プラントおよび機械に対する加速償却の適用:1年目80%、2年目20%
  2. 輸出向け企業の機械・部品の新規導入、もしくは既存工場の機械入れ替え、規模拡大等に伴う、輸入関税の免除適用(それ以外の産業の場合、輸入機械への適用関税は5%)。
  3. 海外投資家は、二重課税防止条約に基づき、二重課税はされない。
  4. 海外投資家は、ロイヤルティー、技術ノウハウ、技術支援料の海外送金が可能。
  5. 投資資本、配当の本国送金が可能。
  6. 撤退時の資産の本国送金が可能。
  7. 海外資本による100%全額出資が可能。
  8. 外国(銀行)からの融資の金利にかかわる課税免除。
  9. 投資家に対するマルチプル(複数回入国可能な)ビザの交付。
  10. 本国送金が可能な配当の再投資は、新規投資とみなす。
  11. 50万ドルの投資もしくは認可金融機関への100万ドルの預金(本国送金不可)を条件とする、市民権付与。
  12. 7万5,000ドルの投資(本国送金不可)を条件とする、永住権の付与。
  13. 上場企業株式の売買に伴う、キャピタルゲインに対する課税の免除適用。

輸出指向産業、輸出関連産業

輸出指向産業、輸出関連産業には、これら優遇措置とは別に、輸出政策に基づく措置も適用される。

  1. 機械および部品の輸入関税が1%。
  2. 保税倉庫の利用および見返り信用状開設が可能。
  3. 関税還付制度あり。
  4. 取消不能信用状、確認信用状、売買契約書に対し、その90%相当額の融資。
  5. 「みなし輸出者」との連携支援。
  6. 輸出指向産業は、バングラデシュ中央銀行の外国為替規制に基づき、広告活動、海外拠点の開設、国際展示会への参加等のために、案件ごとの追加外国為替割当てがある。
  7. 手工業および家内産業による輸出収益には、所得税を免除。その他の産業については、所得税の割戻しが受けられる。
  8. 輸入禁止・制限リスト掲載品目でも、輸出品の生産に必要な素材であれば、輸入が許可される。
  9. 輸出品のための一定量の免税サンプルの輸入は、関連する政府方針に基づき許可される。
  10. 外貨建て信用状で決済される国内の産業、プロジェクトに対する国産品の供給は、間接的な輸出とみなされ、すべての優遇措置が受けられる。
  11. 財務保証制度あり。
  12. EPZ内企業の製品の10%は、外貨建て信用状で決済され、所定の税金を支払うことを条件に、国内一般関税地域への輸出が認められる。
  13. EPZ外の100%輸出指向産業は、所定の税金の支払いを条件に、製品の20%を国内での販売が認められる。
  14. 政府が「奨励産業」に認定した輸出指向産業は、特別措置やベンチャーキャピタル支援を受けられる。

IT・ソフトウエア会社

政府はデジタル・バングラデシュへ向けてのロードマップを作成し、2018年に「ICT Policy」を承認した。

  1. 法人税免除(2024年6月まで)
  2. 外資の場合も法人税免除(2019年6月まで)
  3. 政府はIT産業のために、工業地区(ハイテク・パーク)の建設をガジプールのカリアコイルに開始予定。
  4. IT産業の工業地区(ハイテク・パーク)、ICTビレッジまたはソフトウエア技術ゾーン、ITパーク等に設立した場合、10年間法人税免除。

その他免税対象の業種

2021年6月以降、新たに以下の業種の生産活動において、所定の条件・手続きにより法人税を免除(10年間)。

  1. 食品(果物加工、野菜加工、乳製品、乳幼児用食品)、農業機械
  2. 軽工業
  3. キッチン器具(洗濯機、ブレンダー、電子レンジ、ミシン、IH機器、包丁)
  4. 教育機関、職業訓練(農業、漁業、化学、情報科学(IT))
  5. ヘルスケア・サービスを提供する施設、病院
  6. 自動車(3輪および4輪)

その他

特になし。