それでもアフリカビジネスは止まらない

2020年12月03日

コロナ禍でビジネス環境が厳しくなっているなか、アフリカ大陸でビジネスチャンスを見いだす日本企業がある。在エジプトの日系衛生用品メーカーは、夜間外出禁止令が発令された際も政府の許可を得て24時間体制で工場を稼働させていた。また、ケニアで臨床検査を行う日系スタートアップは、現地の訪問医療サービスと連携し、新型コロナウイルス検査サービスを始めた。一方、広島の企業は、海外渡航ができないという状況でも、タンザニアの販売先と業務提携することにより、輸出の継続を図ろうとしていた。各企業の取り組みを取材した。

(12分13秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 タックが入った茶色いブラウスにスモーキーピンクの花柄のスカートをはいている。

テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)

八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 新型コロナウイルスの感染拡大は、アフリカ大陸も、例外ではありません。そのようななか、アフリカでのビジネスを進めている企業があります。その取り組みを取材しました。

テロップ: それでもアフリカビジネスは止まらない

映像説明: 緩やかな流れの大きな川。ほとりに広がる林の向こうに高い塔や高層ビルが立ち並んでいる。画面左下の四角い枠にアフリカ大陸の地図。エジプトは大陸の北東部にあり、地中海に面している。カイロは国の北東に位置し、赤い丸印で示されている。

テロップ: エジプト カイロ

ナレーション: エジプトのカイロ。

映像説明: 薄茶色(うすちゃいろ)の建物の外観。1階に店が軒を連ね、現地の言葉で書かれた看板が掲げられている。2階から上の壁には、さまざまなデザインの出窓やバルコニーがつくられている。路肩に車が止められ、たくさんの人が道を歩いている。 黄色い建物のあいだの道。白いシャツを着た男性が露店の棚に並べられた商品を見ている。 交通量の多い車道。乗用車やトラック、バスがひっきりなしに走っている。遠くに高い塔が立っている。

ナレーション: 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態は徐々に緩和され、街は日常を取り戻しつつある。11月初旬のエジプトの新規感染者は、1日200人前後。

映像説明: 屋台。円いテーブルの周りで4人の人が話をしている。 露店。棚に黒や茶色のサンダルや小ぶりの赤いボトルが並べられている。その前を頭に布をかぶり、サングラスをした女性が歩いてくる 露店。さまざまな商品が置かれた棚の前を赤い布で頭を覆い、子供をだっこした女性が通り過ぎていく。露店では、店主と男性が話をしている。

ナレーション: もともと、ボディータッチでコミュニケーションを取る習慣があったが、今は握手やハグなどが減っているという。

映像説明: 川沿いに建てられたクリーム色(いろ)のビルの写真。人けのない石造りの中庭にヤシの木が植えられている。建物の前にある道路を走る車も数台しかない。 がらんとした屋内の通路の写真。天井に水色のライトが輝き、タイル張りの床が奥へ続いている。

テロップ: 2020年3月 夜間外出禁止令

ナレーション: エジプト政府は、3月、新型コロナの感染拡大に伴い、夜間外出禁止令を出した。

映像説明: 人通りがほとんどない道路の写真。遠くへ続く道沿いに茶色い外壁の建物が立ち並んでいる。 広い車道の写真。乗用車が数台走り、黒い服を着た人が道路の端を歩いている。

ナレーション: 街からは人の姿が消え、多くの外国企業が国外退避。工場を一時閉鎖する企業もあったという。

映像説明: 白い壁のエントランス。黄色(きいろ)とオレンジのゆりかごのような形の2つのモチーフを青い円で囲んだマークの下に「unicharm」と書かれたロゴが壁に描かれている。紺のジャケットを着た女性がカウンターで受話器を握り、赤い布で頭を覆った女性が隣で待機している。2人ともマスクを着けている。

テロップ: Unicharm MENA(ユニ・チャーム ミーナ) カイロ工場

映像説明: 工場の中。黄緑の床の部屋で、マスクを着け、グレーのジャンパーを着た30人ほどの人が立って整列している。同じ服装で腕組みをした男性が前に立ち、向き合って立っている。 整列している一同が人さし指を立て、腕を左右に振り上げている。全員がマスクを着けている。 工場の一角。マスクを着け、グレーのジャンパーを着た4人の男性が柱のそばで立ちながら話をしている。

ナレーション: そんななか、ユニ・チャームのカイロ工場は、およそ600人のスタッフが24時間稼働を続けた。そこにはある危機感があった。

映像説明: ベージュの壁の部屋。グレーのジャンパーを着た男性がインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話) オフィス。マスクを着け、グレーのジャンパーを着た12人ほどの人がデスクでパソコンに向かっている。 黄緑の床の部屋。白いメッシュの帽子で髪の毛を覆った6人の男性が壁際のいすに座っている。

テロップ: Unicharm MENA(ユニ・チャーム ミーナ) 三宅 修 工場長

三宅工場長: (日本で)買い占めっていう問題が発生したと思うんですけど、エジプトのほうでも同じような(おなじような)問題が発生するというふうに読んでました。 衛生用品が欠品(けっぴん)してしまうっていうことは、コロナ以外の感染症の流行等(りゅうこうとう)の広がりにつながるということで、 従業員全体で「そういうことはあってはならない」ということで一丸となって、生産のほうを続けて参りました。

映像説明: モニターの左側に大きな枠が1つ、右側に小さな枠が2つ表示されている。大きな枠にジャンパー姿の三宅工場長がデスクでノートパソコンを見ている姿が映っている。小さな枠に映っていた紺のスーツを着た男性とダークグレーのジャケットを着た男性が交互に大きな枠の中に映る。

ナレーション: 工場では、すぐさま現場責任者や医師などで緊急協議を行い、稼働を続ける方策を練った。

映像説明: オフィス。12人ほどの人がデスクに向かっている。 屋外。10人ほどの男性が車道のほうから歩いてくる。遠くに止まっていた白いバンが縁石を離れ、走り出す。

テロップ: 従業員のシフト再編成

ナレーション: 政府と交渉し、夜間の移動許可を受けると、従業員の住所や通勤手段まで配慮してシフトを再編成。

映像説明: 出入り口に青いひさしがあるビルの外観。12人ほどの男性が2列に並んでいる。青い作業服を着た男性が非接触型の体温計を、列の先頭の男性の額(ひたい)に向けている。 敷地内の両脇に植え込みのある道路。マスクを着け、淡い水色のワイシャツを着てスプレーを手にした男性が植え込みの脇に立っている。水色のワイシャツを着た男性が、前を通るマスクを着けた人々の手にスプレーを吹きかけている。

テロップ: 検温・消毒の徹底

ナレーション: 検温、消毒の徹底。

映像説明: 白い建物の外観。手を洗う様子やマスクを着けた人のイラストなどが描かれ、現地の言葉で説明が書かれたパネルが壁に掲げられている。 黒い門の前。10人ほどの人が列を作っている。ベージュの布で頭を覆い、マスクを着け、白衣(はくい)を着た女性が非接触型の体温計を、マスクを着け、歩いてくる人々の額(ひたい)に向けている。 白い壁の部屋。ベージュの布で頭を覆い、マスクを着けた女性が、パソコンが置かれたデスクに座っている。

テロップ: クリニックによる隔離療養

ナレーション: 工場内のクリニックを出入り口に移動し、看護師が24時間体制で発熱者の隔離療養ができる体制を整えた。

映像説明: ひさしのある駐車場。白いトラックがバックで移動している。荷台の側面に、黄色(きいろ)と青のハートの中に「BabyJoy」と書かれたロゴが描かれている。 荷降ろし場(におろしば)。白地に紫のチェック柄のシャツを着た男性が白いトラックの荷台のドアを閉めている。

ナレーション: その結果、感染拡大を起こすことなく稼働を続けている。

映像説明: オフィス。三宅工場長を含む7人の人がデスクでパソコンに向かっている。全員がマスクを着けている。

ナレーション:: 国外退避せず、危機感を共有できたことで、現地スタッフとの信頼関係は、より深まったという。

映像説明: 街なか。外壁に現地の言葉で書かれた赤い文字看板がある建物が並ぶ通りを大勢の人が歩いている。 ベージュの壁の部屋。ダークグレーのスーツを着た男性がインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話)

テロップ: Unicharm MENA(ユニ・チャーム ミーナ) 志摩 浩史 本部長

ナレーション: 「人口増加と経済成長が見込まれるアフリカが10年先には重要な市場になる」と語るのは、本部長の志摩さん。欧米やトルコ、中国の企業も相次いで参入を始めている。

志摩本部長: 今後5年、そして2030年にはですね、雌雄を決するような状況になるんではないかと思いますので、 やはり今、ここで、アフリカの市場開拓っていうのに本腰を入れていくべきだろうというふうに考えてます。

映像説明: 交通量の多い車道。街路樹が植えられた道を車やバイクが走っている。画面左下の四角い枠にアフリカ大陸の地図。ケニアは大陸の東側にあり、インド洋に面している。ナイロビは国の南西部に位置していて赤い丸印で示されている。 バスなどが走る道路の路肩に車が何台も止められている。

テロップ: ケニア ナイロビ

ナレーション: 東アフリカ最大の都市、ケニアのナイロビ。

映像説明: 歩道の脇にある緑のパラソルが立てられた露店のそばをたくさんの人が歩いている。

ナレーション: この地には新型コロナをきっかけに、新たなサービスを立ち上げた企業がある。

映像説明: 水色の壁のエントランス。エメラルドグリーンの柄物のブラウスを着た女性がカウンターの中に座っている。カウンターのそばに立っている紺のジャケットを着た男性が傍らでメモを取っている。2人ともマスクを着けている。

テロップ: Connect Afya(コネクト アフィヤ)

ナレーション: 現地で臨床検査や医療物流を展開する、Connect Afya(コネクト アフィヤ)だ。

映像説明: 診察室。白いジャケットを着た女性とグレーのトレーナーを着た女性がデスクを挟んで向かい合って座り、話をしている。2人ともマスクを着けている。

テロップ: Afya(アフィヤ) 健康

ナレーション: 「Afya(アフィヤ)」とは、スワヒリ語で「健康」。

映像説明: 白いジャケットを着た女性がグレーのトレーナーを着た女性の腕に血圧計のベルトを巻いている。2人ともマスクを着けている。 水色のブラインドが閉められた部屋。紺のジャケットを着た男性がデスクでパソコンに向かっている。

テロップ: Connect Afya(コネクト アフィヤ) 嶋田 庸一 社長

ナレーション: 「多くの人たちを医療とつなぐハブになりたい」という嶋田社長の思いが込められている。

映像説明: 白いドアの前。扉に「LABORATORY」と書かれたプレートが掲げられている。マスクを着け、グレーのブラウスを着た女性が壁に取り付けられた認証機器に指を当てている。認証機器にあるランプが緑色(みどりいろ)に点灯し、女性が扉を開けて部屋に入っていく。 研究室。白い防護服を着た人物が箱形の作業台に向かっている。 白い防護服を着た人物が円い穴がいくつも開けられた水色の容器にピペットの先を差し込む。取り出したピペットの先をフタ付きの小ぶりの試験管に差し込み、抜き出す。 白い防護服を着た女性がグレーの箱から円すい型の試験管を2本取り出す。

ナレーション: 嶋田さんは、アフリカの医療格差を解消すべく、2019年にナイロビに検査ラボを開設。現在、検査技師など現地スタッフ10名がPCR法を用いた臨床検査サービスと、病院などへの試薬や医療品の提供を行っている。

映像説明: 葉が生い茂る木々(きぎ)の奥に薄茶色の高層ビルがそびえている。周りにも何棟もの高層ビルが建っている。 街なか。大勢の人が赤や緑の看板が並ぶ歩道を歩き、広い車道を横切って歩いている。

ナレーション: ケニアの新型コロナ感染者数は、これまでにおよそ6万人。

映像説明: 車道の反対側に3台のバスが横に並んで止まっている。 Connect Afya(コネクト アフィア)のエントランス。マスクを着け、エメラルドグリーンのブラウスを着た女性がカウンターの中に座り、モニターを見ている。

ナレーション: 発生当初は緊急医療が一時ひっ迫する一方で、一般外来では、院内感染を恐れて患者が激減するという現象が見られた。

映像説明: ガラスのドアの前。紺のジャケットを着た嶋田社長がドアから入ってきて、通路を歩いていく。通路の壁には「CA Medlynks(シーエー メディリンクス)」と書かれた立体ロゴが掲げられている。

ナレーション: 嶋田さんは、その対応に当たるため現地にとどまった。

映像説明: 水色の縦型ブラインドが閉められた部屋。嶋田社長がインタビューに答える。

テロップ: Connect Afya(コネクト アフィヤ) 嶋田 庸一 社長

嶋田社長: もともとあの、PCR法を使った検査ラボをやっていたので、 「このタイミングで役に立たないと、いつ役に立つんだ」というような気持ちがあったというところはありますね。

映像説明: 車の後部座席。マスクを着け、紫のポロシャツを着た男性が黒いバッグをシートに置く。バッグの側面には「TIBU(ティブ)」のロゴ文字とバッグをしょってバイクに乗っている人のイラストが縫い付けられている。 白いTシャツを着た男性がバッグの側面のカバーを開く。なかは2段に区切られていて、それぞれの段にある半透明のケースには聴診器などの医療器具が収められている。

ナレーション: そこで、現地のスタートアップと共同で始めたのが、PCR検査のデリバリーだ。

映像説明: 格子のあるドアがある建物の外観。TIBU(ティブ)のロゴが描かれたパネルがドアの脇の壁に掲げられている。

テロップ: TIBU Health(ティブ ヘルス)

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の部屋。木目調の長机(ながづくえ)で、マスクを着けた4人の人物が、それぞれノートパソコンに向かっている。

ナレーション: パートナーとなったTIBU Health(ティブ ヘルス)は、もともと、アプリを使った訪問医療のサービスを展開していた。

映像説明: 木目調の壁の部屋。白いTシャツを着た男性が身ぶりを交えてインタビューに答える。 白いTシャツを着た男性が木目調の長机(ながづくえ)でTIBU(ティブ)のロゴが入ったバッグの側面のカバーを開ける。バッグの上部のカバーも開け、なかが2段に区切られ、それぞれの段にある半透明のケースのなかにセットされた医療器具の周りで男性が手を動かす。

テロップ: TIBU Health(ティブ ヘルス) ジェイソン・カーマイケル CEO

カーマイケルCEO・英語: 新型コロナが発生したとき、人々は診療所(しんりょうじょ)などの医療サービスを探すのに苦労していました。 ウイルスにさらされるのを心配していたんです。 そこで私たちは別のサービスを提供しました。 医療キットを使うことで、病院や医師や患者がウイルスにさらされずに済みます。

映像説明: スマートフォンを手にした男性が画面のアイコンをタップする。TIBU(ティブ)のロゴが拡大表示される。

ナレーション: その仕組みはこうだ。

映像説明: スマートフォンの画面。アフリカ大陸の地図が拡大表示される。赤い目印が付いた街の地図が表示される。

テロップ: アプリからPCR検査を依頼

ナレーション: スマートフォンのアプリから検査の依頼を受けると、

映像説明: 駐車場。右手に黒いバッグを持ち、紫のポロシャツを着た男性が白い車の後部座席のドアを開ける。 車の後部座席。マスクを着け、紫のポロシャツを着た男性が黒いバッグをシートに置く。

テロップ: 医療従事者が訪問して検体採取

ナレーション: 医療キットを持った医療従事者が訪問して検体を採取する。

映像説明: 研究室。白い防護服を着た人物がフタ付きの小ぶりの試験管にピペットを差し込み、抜き出す。 マスクを着け、白い防護服を着た人物が台の上に置いた小さな箱形の機器に取り付けられた黒い受け皿のような部分に、小ぶりの試験管を1本ずつ押し当てている。

テロップ: ラボで検査・分析

ナレーション: それを嶋田さんのラボに持ち帰って検査、分析。

映像説明: 防護服を着た人物が小さな箱形の機器に取り付けられた黒い受け皿のような部分に押し当てた小ぶりの試験官を、傍らに置かれたスタンドに立て、別の小ぶりの試験を取り出す。 機械の中にセットされたグレーの板に小ぶりの試験管を差し込み、機械のドアを閉める。

ナレーション: 通常1日から2日で結果を伝えることができる。これまで、累計3,000人ほどの検査を行ってきた。

映像説明: マスクを着け、防護服を着た人物が丸みのある箱型のデザインの装置に入れていた手を出し、上部のフタを閉じる。 TIBU(ティブ)のオフィス。TIBU(ティブ)のロゴが入ったバッグが木目調の長机(ながづくえ)に置かれている。

ナレーション: ケニアでは現在、1日に5,000から8,000件の検査が行われており、嶋田さんは、その10%程度の貢献ができればと考えている。

映像説明: 雲の浮かぶ空と藍色の高層ビル。「i&M」と書かれた立体ロゴが屋上近くの外壁に掲げられている。

ナレーション: 今、ケニアでは、TIBU Health(ティブ ヘルス)のようなスタートアップが増えているという。

映像説明: 街なか。バスなどが走る道路沿いの歩道を、マスクを着けたたくさんの人が歩いている。 焦げ茶のシャツを着た男性がスマートフォンを操作している。

ナレーション: 携帯電話の普及に伴い、この10年で、多くの国民がモバイルマネーを利用するようになった。

映像説明: ジューススタンド。ひょう柄のブラウスを着た女性が笑顔でスマートフォンの画面をタップしている。 1階部分に赤や緑の看板が並ぶ建物の前の道路をバスが走っている。バスが通り過ぎると、大勢の人が道を渡り始める。

ナレーション: 同時に、これらの人々を対象としたスタートアップが多く生まれ、中でもナイロビは外国人に寛容な土地柄もあって、外資によるスタートアップの中心地となった。

映像説明: 水色の縦型のブラインドが閉められた部屋。マスクを着けた嶋田社長がデスクでパソコンに向かっている。

ナレーション: 嶋田さんは、彼らとの協業が顧客サービスの拡大につながったと話す。

映像説明: 水色の縦型のブラインドが閉められた部屋。嶋田社長がインタビューに答える。 診察室。グレーのトレーナーを着ていすに座っている女性のそばで、白いジャケットを着た女性がメモを取っている。2人ともマスクを着けている。 非接触型の体温計が、マスクを着け、グレーのトレーナーを着た女性に向けられている。非接触型の体温計のモニターに「36.8℃」と表示される。

嶋田社長: われわれですね、もともと、病院やクリニック向けにB to Bのサービスを提供していたんですけれども、 例えばTIBU Health(ティブ ヘルス)との提携によって、企業の中でオペレーションを続けるために検査を受けたいだとか、 そうしたところへのリーチが容易にできるようになったと…。

映像説明: 水色の縦型のブラインドが閉められた部屋。マスクを着けた嶋田社長がモニターを見つめている。

ナレーション: 今後は事業を、さらに広げていきたいという。

映像説明: 水色の縦型のブラインドが閉められた部屋。嶋田社長がインタビューに答える。 街なか。Tシャツを着た男性たちがリヤカーや手押し車(ておしぐるま)を運びながら車道を歩いている。 歩道の脇にある緑のパラソルが立てられた露店のそばをたくさんの人が歩いている。

嶋田社長: ケニアの場合って、東アフリカの周辺国とのつながりが比較的強いので、 アフリカ各国、もしくはその他の新興国まで含めて、広めるような仕組みができればいいなというふうに思っているところです。

映像説明: 6分割された画面。6人の人が話をしている。

テロップ: 2020年11月4~20日(にせんにじゅうねん じゅういちがつ よっかから はつか) アフリカ・オンライン商談会(環境機械分野) 主催:ジェトロ

ナレーション: 一方、日本国内(にほんこくない)でもアフリカでのビジネスを広げようとする動きがすでに始まっている。11月に開催された、アフリカ・オンライン商談会には、アフリカから6ヵ国、日本企業(にほんきぎょう)28社が参加した。

映像説明: 海沿いの街。沿岸に低い家並みが続いている。霧につつまれた山が周りを囲んでいる。画面左下の四角い枠に広島県周辺の地図。広島県は中国地方の西部に位置している。広島市は県の南西部にあり、瀬戸内海に面していて赤い丸印で示されている。因島は県の南東に位置する島で、赤い星印で示されている。

テロップ: 広島県 尾道市

映像説明: うぐいす色の壁の工場の外観。「株式会社トロムソ」と書かれた看板がひさしの上に掲げられている。

テロップ: トロムソ

ナレーション: 瀬戸内海の小さな島にある中小企業、トロムソも、その一つ。

映像説明: 波の上に緑色(みどりいろ)のブイが漂っている。遠くの海には緑豊かな島々(しまじま)が浮かび、クレーンや鉄塔が何基も建っている。

ナレーション: 古くから造船の島として知られる因島。

映像説明: 造船所(ぞうせんじょ)の中。巨大な青い船底がドックにせり出している。 クレーンの先端に取り付けられたゴンドラ。白い作業服を着た人が火花を散らして溶接作業をしている。 工場の中。壁のそばに黄緑の箱形の投入口(とうにゅうぐち)やノズル、制御盤を組み合わせた機械が置かれている。(映像提供 トロムソ)

テロップ: グラインドミル

ナレーション: この地で彼らが製造販売を行っているのは、こちらのグラインドミル。

映像説明: 黄緑の箱形の投入口(とうにゅうぐち)の中には淡い黄色(きいろ)の粉末が入れられている。半透明のホースがじょうごの形をした装置に差し込まれている。 黄緑の箱形の機械の中ほどにオレンジ色(いろ)の大きなリングが取り付けられ、中心から銀色の太いノズルが突き出ている。(映像提供 トロムソ)

ナレーション: バイオ燃料を生産する機械だ。心臓部には、船のエンジン製造で培ったコーティング技術が使われている。

映像説明: 黄緑の箱形の機械の中ほどにあるオレンジ色(いろ)の大きなリングから突き出たノズルの先から焦げ茶の筒型の製品がゆっくりと出てくる。周りに白い煙が立ちこめている。(映像提供 トロムソ) 手に載せられた淡い黄色(きいろ)のもみ殻の写真。(写真提供 トロムソ)

ナレーション: そして、この機械で生産するバイオ燃料の原料となるのは、なんともみ殻。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。壁際の棚に焦げ茶の筒型のバイオ燃料が9本、積んで置かれている。グレーのスーツを着た男性がインタビューに答える。

グレーのスーツを着た男性: 先代(創業者)の知り合いの農家の方(かた)から「もみ殻の処分に非常に困っている」というお話を聞きつけて、 「これは何か1つヒントになるんじゃないか」というところが、この、グラインドミルの製造に取りかかることになった、いきさつだと聞いております。

映像説明: グレーのスーツを着た男性がデスクでパソコンに向かっている。

テロップ: トロムソ 上杉 正章 社長

ナレーション: そう語るのは社長の上杉さん。

映像説明: 工場の中。黄緑の機械に取り付けられた半透明のホースの中をもみ殻が通り、じょうご型の装置に入れられている。 ノズルの先から焦げ茶の筒型のバイオ燃料がゆっくりと出てくる。 アイボリーの壁の部屋。壁際の棚に筒形のバイオ燃料が9本積んで置かれている。

ナレーション: 燃えにくいもみ殻を圧縮加工することで、燃焼力に優れた固形燃料を製造することができる。

映像説明: コンロの中で筒型のバイオ燃料が燃えている。

ナレーション: もみ殻に含まれる成分だけで接着させるため、出来た燃料は、燃やしても大気汚染物質が発生しないという。

映像説明: 工場の中。オレンジ色(いろ)の大きなリングから突き出たノズルの先から、ゆっくりとバイオ燃料が出てくる。

ナレーション: 廃棄されていたものを、資源に変えた。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。グレーのスーツを着た上杉社長がインタビューに答える。 もみ殻が入った透明のボックスがデスクに重ねて置かれている。上杉社長が話をしながら筒型のバイオ燃料を透明のボックスの前に置く。

上杉社長: もみ殻って1年に1回、毎年必ず安定して出る原料じゃないですか。 お米だけを売るんではなくて、そこから生まれたもみ殻も、ゴミではなくて、それも、ちゃんと資源として使って 新しいビジネスをし、売り上げをあげて、雇用も作る。

映像説明: 工場の中。黄緑の金属製の箱やグレーの外枠、パイプが通路際に置かれている。紺の作業服を着た男性が黄緑の金属製の箱型の機械のそばで作業をしている。

ナレーション: この会社がアフリカと関わることになったのは7年ほど前。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。上杉社長が、デスクでノートパソコンに向かっている。

ナレーション: JICA(ジャイカ)の、タンザニアでのもみ殻活用の事業に申請したところ、採択された。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。上杉社長がインタビューに答える。 屋外に山積みにされたもみ殻の写真。周りに土のうが高く積み上げられ、もみ殻の山の頂上にグレーの服を着た人が立っている。(写真提供 トロムソ) アイボリーの壁の部屋。上杉社長が話を続ける。

上杉社長: 意外にタンザニアは、あの、農業国でして、お米を非常にたくさん作っていると。 で、その、もみ殻に関しては全くもって活用が行われていない。 ビルの2階建てぐらいの高さに積み重なったもみ殻が、学校のグラウンド5面分ぐらい広がっているような状況も確認して、 有効に活用できるんじゃないか。

映像説明: 広々とした緑の水田の写真。14人の男性が田んぼの中に立っている。 水田の一角の写真。9人の男性が田んぼの中を歩いたり、腰をかがめたりしている。(写真提供 トロムソ)

ナレーション: 実はアフリカでは今、国際機関の支援もあって、稲作が急速に普及している。

映像説明: 小屋の中の写真。窓際に設置された黄緑のグラインドミルが白い煙を上げ、作動している。ノズルから出てきた筒型の燃料が斜面を滑り落ち、緑のコンテナに入っている。(写真提供 トロムソ) 小屋の一角の写真。紺のストライプのTシャツを着た男性が囲いの中に置かれた黄緑のグラインドミルを見つめている。グラインドミルの囲いに、もみ殻と筒型の燃料の写真に現地の言葉が書かれたポスターが貼られている。 室内に積み上げられた数百本の筒型のバイオ燃料の写真。

ナレーション: タンザニアではグラインドミルを8台導入し、燃料の生産を始めた。

映像説明: 室内の写真。4人が黄緑のグラインドミルを囲み、青い作業服を着た男性が機械のチェーンにドライバーを当てている。

ナレーション: さらに、トロムソはタンザニアの技術スタッフを因島に招き、機械の製造工程をイチから全て指導。

映像説明: 室内の別の一角の写真。紺の作業服を着た男性が黄緑のグラインドミルの外に飛び出た軸をつかんでいる。上杉社長が、そばでその様子を見守っている。

ナレーション: 上杉さんらも、タンザニアに赴き、現地の資材を使って同様の機械をつくるところまで実践したという。

映像説明: 小屋の中の写真。上杉社長が土のうのそばでかがんでいる。白いワイシャツを着た男性が黄緑のグラインドミルを眺めている。手前に置かれた金属製のたき火台の中で筒型のバイオ燃料が燃えている。 土のうが積まれた部屋の写真。黄緑のグラインドミルのノズルから筒型のバイオ燃料が出てきている。紫のTシャツを着た男性と黄緑の幾何学模様のTシャツを着た男性が近くに立っている。2人ともマスクを着けている。

ナレーション: 製品だけでなく、製造技術も伝達することによって、彼らがタンザニアで受注し、現地でグラインドミルを製造販売できるようになったのだ。

映像説明: 黄緑のグラインドミルのそばに立つ、マスクを着けた2人の男性の写真。じょうご型の部品に手を伸ばしている。 アイボリーの壁の部屋。上杉社長がインタビューに答える。

テロップ: トロムソ 上杉 正章 社長

上杉社長: 彼らが注文を実際に取ってきて、 タンザニアで、そろえられない部品に関しては、日本(にほん)から輸出するので、機械に組み込んで 実際、3台、製作して販売した実績があります。

映像説明: 展示会場につくられたトロムソのブースの写真。上杉社長が円いテーブルに着いている。壁にはイラストやグラフが入ったパネルが何枚も掛けられている。カウンターには筒型のバイオ燃料が積まれ、ブースの前には黄緑のグラインドミルが展示されている。

テロップ: 2019年8月28〜(から)30日 第7回アフリカ開発会議(TICAD7)(ティカッドセブン)

映像説明: トロムソのブースの一角の写真。黒いベストを着た男性と水色のジャケットを着た男性が黄緑のグラインドミるの前で話をしている。機械の隣には半透明のホースと青いボトルを組み合わせた装置が置かれている。

ナレーション: トロムソは、ほかのアフリカ諸国にも事業を広げようと、去年、横浜で開かれたアフリカ開発会議TICAD(ティカッド)に参加。グラインドミルの実機を会場に持ち込んで展示した。

映像説明: 黄緑のグラインドミルのそばで話をする上杉社長の写真。黒いスーツを着た2人の男性が耳を傾けている。

ナレーション: 煙を出すわけにはいかず、動かすことはできなかったが、

映像説明: 紺のスーツを着た男性と白い柄物のドレスを着た女性の写真。紺のスーツを着た男性は手に筒形のバイオ燃料を持っている。黄緑のグラインドミルを眺める2人を上杉社長が笑顔で見守っている。

テロップ: マダガスカル大統領夫妻

ナレーション: それでも、多くの国が興味を示したという。

映像説明: 工場の中。紺の作業服を着た男性が黄緑のグラインドミルのねじ止めをしている。

ナレーション: マダガスカルやナイジェリアに販売し、去年の末にはセネガルからも受注があった。

映像説明: グレーの手袋をした人物が、銀色のおわん型の部品の内側を研磨機で磨いている。

ナレーション: しかし、今は新型コロナウイルスの影響で、機械は輸出できても現地で扱い方を指導することができない。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。上杉社長が、デスクでパソコンに向かっている。

ナレーション: 上杉さんは今、ピンチをチャンスに変えるべく、計画を練っている。

映像説明: 小屋の中の写真。20人ほどの人が輪になって話をしている。壁際には黄緑のグラインドミルが並んでいる。 小屋の一角の写真。青い作業服を着た男性が、黄緑のグラインドミルのじょうご型の部品に手を添えている。

ナレーション: それは育てたタンザニアの技術スタッフに、自分たちに代わってセネガルへ指導に行ってもらうというもの。

映像説明: 小屋の別の一角の写真。オレンジのポロシャツを着た男性が黄緑のグラインドミルの投入口(とうにゅうぐち)に土のう袋からもみ殻を入れている。上杉社長がそばでその様子を見守っている。

ナレーション: 実現できれば渡航をせずに、ビジネスを進めることができる。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。上杉社長がインタビューに答える。

上杉社長: コロナ禍なので、 日本(にほん)から物を販売して、日本人(にほんじん)が現地にインストールで、技術指導に行かなくても 売れる、設置できるというものが、今後求められてくるんじゃないのかな。

映像説明: 屋台。円いテーブルのそばに10人ほどの人々が集まっている。 露店。壁際に並べられたいすに4人の人が座っている。グレーの上着を着た男性とオレンジの上着を着た男性がいすに座っている人の靴を磨いている。 広々とした緑の水田の写真。14人の男性が田んぼの中に立っている。

ナレーション: これまでも多くの感染症と向き合ってきたアフリカ。今回の新型コロナウイルスの影響が続く中でも、大きく成長する可能性を感じている。

映像説明: 瀬戸内海に浮かぶ緑豊かな因島。海の上に大きなつり橋が架けられている。 アイボリーの壁の部屋。上杉社長がインタビューに答える。 6人の少年に囲まれた上杉社長の写真。黄緑のグラインドミルの隣でみんなが笑顔になっている。

上杉社長: こういう小さい島から、こういう技術が生まれて、遠いアフリカへ出ているっていうのも、 また1つ、ストーリーとしては、おもしろいんじゃないのかなっていうのを、私は思ってますので、 アフリカでは、私は可能性しかないなというふうに思ってます。


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