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カカオ新収穫年度の出荷開始、生産量は200万トンの見通し

(コートジボワール)

アビジャン発

2021年10月21日

世界最大のカカオ豆生産国コートジボワールで、2021/2022収穫年度(2021年10月~2022年9月)のカカオ豆出荷が、10月1日から始まった。カカオ豆の生産・加工・流通を管理するコートジボワール・コーヒー・カカオ評議会(CCC)は、新年度のメインクロップ(2021年10月~2022年3月)の生産者最低買い上げ保証価格(1キロ当たり)を前年度同期比17.5%引き下げ、825CFAフラン(約165円、1CFAフラン=約0.20円)に設定した。

CCCのイブ・コネ理事長は国際市況を反映して設定される同生産者価格について、政府が農家に約束しているCIF(運賃・保険料込み)価格の60%を大幅に上回る73%の水準に達している、と評価した。また、新年度の生産量について、天候不順や隔年結果により前年度比11%減の約200万トンの見通しを発表した。

同理事長は、前収穫年度からコートジボワールとガーナ政府が共同で導入した「所得適正化のための補償(Living Income Differential:LID)」メカニズムにより、コートジボワール農家の収入が5,000億CFAフラン増えたことを明らかにした。加えて、前年度はパンデミックと輸送コンテナの確保の困難により、業界に混乱が生じたとしながらも、新年度以降もLIDの据え置きを発表した。LIDは、カカオ1トン当たり400ドルが市場価格に上乗せされる制度で、多くが貧困状態にあるカカオ生産農家の収入向上を支援することが目的だ。この新しい取り組みにより、カカオ豆輸出価格は、「ロンドンの先物相場+国別の品質保証に対するプレミアム+LID」で決定されることになる。

他方、業界筋によれば、コートジボワールでは前年度、新型コロナウイルス感染拡大の影響で出荷が滞り、カカオ豆を大幅に値引きして売却することを余儀なくされたとする指摘もある。LIDは据え置かれたものの、同国産カカオ豆に対して支払われるはずのプレミアムが値引きされたことで、LIDの効果が低下したとしている。

カカオ市場は、「新型コロナウイルス禍」で消費が低迷する一方、世界生産の4割を占めるコートジボワールや2割を占めるガーナなど主産地の西アフリカで生産が増加し、需給が緩んでいる。国際カカオ機関(ICCO)によると、前年度の需給バランスは、23万トンの供給余剰となった(2021年9月13日記事参照)

政府は、持続可能なカカオ産業に向け、バリューチェーンの透明化とトレーサビリティの確保に取り組んでおり、農家の収入向上、品質の改善や、違法な児童労働や森林伐採を防止するための農業センサスや農地のマッピングによる管理強化を進めている。調査の結果、コートジボワールのカカオ農民は99万3,000人を数え、うち男性が92%、女性が8%だった。カカオ農家における5~17歳児童の就学率は71%となった。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

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