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公共調達で企業にネットゼロ達成へのコミットを求める規則を施行

(英国)

ロンドン発

2021年10月13日

英国政府は9月30日、年間500万ポンド(約7億7,000万円、1ポンド=約154円)を超える公共事業に入札する全ての企業に、2050年までのネットゼロ〔温室効果ガス(GHG)純排出ゼロ〕達成を求める新たな規則を、同日から施行したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同規則では、企業が政府の主要な公共事業に入札する前に、2050年までにネットゼロ達成にコミットすることを求めるほか、明確かつ信頼できる炭素削減計画を公表する必要がある。炭素削減計画は、企業のGHG排出の出どころ、また、企業が実施している環境管理措置を示したもの。炭素削減計画の中では、GHG排出を排出源別にスコープ1~3で分類している。

  • スコープ1:事業者自らの直接的なGHGの排出(ボイラー、炉、車両での燃焼による排出など)
  • スコープ2:他社から購入した電気、熱、蒸気、冷却などの消費による間接的なGHGの排出
  • スコープ3:事業者の活動に伴う間接的なGHGの排出(出張、従業員の通勤、輸送、流通、廃棄物など)

一部の大手企業は、2018年に発表された規則の一環として、スコープ1、2のGHG排出量の一部を既に自己申告している。新規則では、さらに進んでスコープ3の排出量を報告することが求められる。政府は、スコープ3の排出量は、事業者のカーボンフットプリント(注)の中で大きな割合を占めており、これらの排出量を理解し、報告・削減することは、政府のサプライチェーンや英国経済全体の脱炭素化に大きな役割を果たすとしている。

英国は、2021年11月に議長国を務める第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に先立って本規則を施行することにより、他国が英国の例にならう(環境にやさしい公共調達を導入する)ことを期待している。

今回の発表に対して、業界団体から歓迎する声が聞かれた。英国産業連盟(CBI)の脱炭素化責任者であるトム・サッカレー氏は、9月から同措置が導入予定であることが発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた6月7日時点で、「CBIは、政府の支出が英国の環境目標を確実にサポートするために調達政策を利用することを長い間支持してきた。政府契約への入札時にネットゼロ目標を掲げる企業が国内に増えることになる」とした。また今回は、「この新政策は官民連携の今後の焦点となる」と述べた。

(注)製品のライフサイクル全体で排出された温室効果ガスを、CO2の排出量に換算して商品やサービスに表示するもの。

(オステンドルフ・七海・ありさ)

(英国)

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