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新型コロナ秋冬対策、状況悪化ならワクチン証明やマスク着用義務化も

(英国)

ロンドン発

2021年09月17日

英国政府は9月14日、イングランドで今秋から冬にかけて展開する新型コロナウイルス感染症対策の概要外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。ワクチンの接種対象拡大や医療・介護施設支援などを継続する一方、社会経済への悪影響も大きい強力なロックダウン措置は、状況が悪化しても導入しない考えだ。主な計画は以下のとおり。

  • 薬学的介入(ワクチン、予防・治療薬):9月20日の週から、50歳以上の全住民や医療現場スタッフ、重篤化リスクが高い住民などを対象に追加免疫(ブースター)接種を開始。同時期から、12~15歳の未成年へのファイザー・ビオンテック製ワクチン1回接種を開始。抗ウイルス薬開発支援などを継続。
  • 陽性者の特定と隔離:国営医療サービス(NHS)の検査・追跡活動、陽性者への10日間の自主隔離義務付け、有症状者へのPCR検査無料提供などを継続。一般住民への迅速抗原検査(ラテラルフローテスト)無償提供も継続するが、いずれ有償化。
  • NHSと介護施設への支援:2021~2022年度の新型コロナウイルス関連医療サービスに総額340億ポンド(約5兆1,340億円、1ポンド=約151円)を拠出。後遺症研究にも注力し、5,000万ポンドを投入。NHSへの負荷軽減のため、インフルエンザワクチン無償接種の対象年齢を拡大。
  • 住民への助言:ワクチン接種、屋内面会時の換気、混雑した場所でのマスク着用などを推奨。職場別ガイダンスの随時更新も継続。
  • 国際的対応:水際対策について、10月1日の次回見直しより前に新たな対策を公表。開発途上国などに年内に3,000回分、2022年6月までに1億回分のワクチンを提供。新たな変異株の特定・追跡や諸外国の解析活動を支援。

これらを基本対策「プランA」と位置付け、実行する。自主隔離義務や自治体の権限を認める関連法規制は維持する一方、店舗や教育機関の閉鎖や集会・イベントの禁止などを可能にする法的根拠は撤廃する。水際対策は航空・旅行業界の長引く窮状も考慮し、現行の3段階の入国制限措置PDFファイル(1.0MB)を2段階に簡素化し、低リスク国から入国するワクチン接種完了者には渡航前検査を免除するなどの案が報じられている。

政府は「プランA」に加え、関連データによりNHSに持続不能な負荷がかかる懸念が示された場合に導入する緊急時対応策「プランB」も公表。直ちにガイダンスなどで住民や事業者に注意喚起を促すとともに、ナイトクラブや大規模イベントなどの入場にはワクチン接種証明書の提示を義務化し、特定の場所ではマスク着用も再び法律で義務付ける。政府はさらに、可能な限りの在宅勤務を勧告する可能性もあるとしているが、他の「プランB」の措置よりも経済や一部事業者への負荷が大きいため、状況が悪化した時の関連データを基に最終判断するとしている。

(宮崎拓)

(英国)

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