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パリ市、車両走行の速度制限を時速30キロに引き下げ

(フランス)

パリ発

2021年09月06日

フランスのパリ市は8月30日付で、パリ市内での車両走行の制限速度を原則時速30キロとする新たな規制を施行した。シャンゼリゼ通りやセーヌ河沿いなどの幹線道路、ブーローニュおよびバンセンヌの森の一部は時速50キロ、パリ市を取り囲む自動車専用の環状道路は時速70キロと、従来の制限速度を維持する。パリ市内の車両走行の制限速度を時速30キロに引き下げることで、交通事故の防止や騒音の低減を目指す。

同規制は、パリ市が2020年10月27日から11月27日までの期間に行ったアンケート調査の結果に基づいて実施に至ったもので、同アンケートには5,736人が回答した。パリ市民の回答者の59%が制限速度を時速30キロに下げることに賛成とし、そのうち39%がパリ市内全域を対象とすることに賛成、20%が一部幹線道路を除いて賛成とした。規制に反対と回答したのは39%だった。また、パリ市を囲むイル=ド=フランス地域圏の住民の回答では、36%が賛成で、そのうち16%がパリ市内全域を対象とすることに賛成、20%が一部幹線道路を除いて賛成とした。規制に反対と回答したのは61%だった。

パリ市内の約60%の道路は既に時速30キロの速度制限が導入されているが、パリ市は「新たな速度制限により、人身事故は25%、致命的な重大事故は40%低減され、身体的、肉体的ストレスの原因となる騒音は半減することが見込まれる」とした。さらに、平均で20~50センチの幅の車道が開放されるため、歩道の拡幅、緑化、自転車専用レーンの設置など他の公共用途に振り向けることで、ソフトモビリティを促進することができるとした。また、同市は、自転車走行環境の改善を目的に、一方通行の道路の整備を進めていく意向で、大型車の交通量が少なく、十分な幅と良好な視界の確保が可能など条件を満たす道路については、現在主流となっている片側通行から両側通行の自転車専用レーンに変更していくとしている。

2022年4月に実施予定の次期大統領選挙への立候補に意欲を示す、社会党のアンヌ・イダルゴ・パリ市長の自動車制限政策に関して、共和党のジョオフロワ・ブーラー・パリ17区長は「反自動車政策を速度、交通、駐車と見境なく適用している」と非難した。

(奥山直子)

(フランス)

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