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国会議員予備選挙が終了、野党連合優位で本選挙へ

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年09月17日

アルゼンチンの国会議員予備選挙(PASO)が9月12日に実施された。多くの州で野党連合「変革のために共に」の得票率が与党連合「全国民のための戦線」を上回る結果となった。詳細な開票結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを内務省が公表している。

予備選挙は本選挙に先立って比例代表方式で行われ、得票率が1.5%に満たない候補者は本選挙に進めない。また、政党連合はPASOの結果を踏まえて本選挙の統一リストを作成することになるため、政党内で候補者を調整する役割もある。今回の国会議員選挙の改選対象は、上院議員は8州24議席、下院議員は全州127議席。上院は定数72議席の3分の1、下院は定数257議席の半分が改選される。注目されるのは議席数が多いブエノスアイレス市とブエノスアイレス州だ。ブエノスアイレス市で下院25議席中13議席、ブエノスアイレス州で下院70議席中35議席が改選される(上院はどちらも改選対象になっていない)。

PASOでは、ブエノスアイレス市、ブエノスアイレス州のいずれも、野党連合の得票率が与党連合を上回った(添付資料表参照)。元来、与党連合はブエノスアイレス州、野党連合はブエノスアイレス市に強い支持基盤を持つが、事前の予想を覆して野党連合がブエノスアイレス州でも最も票を集めた。このほか、議席数の多いコルドバ州、メンドサ州、サンタフェ州でも上下院ともに野党連合の得票率が与党連合を大きく上回った。

ブエノスアイレス市では、野党連合は候補者名簿を一本化できなかったため、連合を形成する政党が最終的に3つの異なる「候補者リスト」を作成して選挙に臨んだ。具体的には、前ブエノスアイレス州知事のマリア・エウヘニア・ビダル候補を筆頭とするリスト、元経済相のロペス・ムルフィ候補を筆頭とするリストなど3つだ。有権者は自身が支持する「候補者リスト」に投票する。結果は、ビダル候補を筆頭とするリストが野党連合票の約7割を、ムルフィ候補を筆頭とするリストが同2割を獲得した。

ブエノスアイレス州でも野党連合はリストを統一できなかったため、前ブエノスアイレス市副市長のディエゴ・サンティリ候補を筆頭とするリスト、脳神経外科医のファクンド・マネス候補を筆頭とするリストの2つのリストでPASOに臨んだ。サンティリ候補を筆頭とするリストが野党連合票の約6割、マネス候補を筆頭とするリストが同約4割を獲得した。野党連合は、今回の選挙結果を踏まえ、政党連合内の規則と「政治代表の男女平等法」(候補者リストは男女交互に記載)に基づき、統一リストを作成する。

9月13日付の現地紙「エル・クロニスタ」(電子版)によると、ブエノスアイレス市では野党連合内の得票率15%以上の候補者リストからドント方式(注)で統一リストを作成する。ブエノスアイレス州では野党連合内の得票率が20%を超えた1位と2位の候補者リストから35人の統一リストを作成する。2位の候補者リストの得票率が20%以上30%未満の場合は2位のリストから7人、30%以上40%未満の場合は2位のリストから11人、40%以上の場合は2位のリストから17人を統一リストに加える。

11月14日の本選挙に向けて、与党連合は戦略の練り直しを迫られる。政府は、PASOに向けて個人所得税減税やインフレ抑制策、新型コロナウイルスワクチン接種の加速と行動制限措置の緩和などを進めてきた。IMFとの債務再編交渉を控えて財政支出を抑制する中、本選挙に向けて政府がどのような政策を投入するかに注目が集まる。

写真 投票所への入場を待つ有権者の列(ジェトロ撮影)

投票所への入場を待つ有権者の列(ジェトロ撮影)

(注)各政党の総得票数をそれぞれ自然数で割っていき、得られた得票数の大きい順に議席を配分する方式。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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