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バイデン米大統領、駐日大使にエマニュエル前シカゴ市長を指名

(米国、日本)

ニューヨーク発

2021年08月23日

ジョー・バイデン米国大統領は8月20日、駐日大使にラーム・エマニュエル前シカゴ市長を指名外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。駐日大使ポストはトランプ前政権時に大使を務めたウィリアム・ハガティ現上院議員(共和、テネシー州)が2019年7月22日に退任して以降、空席となっている。ドナルド・トランプ前大統領は2020年3月に、ハガティ氏の後任として保守系シンクタンクのハドソン研究所のケネス・ワインスタイン所長を指名していたが、上院で承認されないままとなっていた。

エマニュエル氏は2003~2009年にイリノイ州選出の下院議員(民主党)を務め、当時のオバマ大統領に引き抜かれて2009~2010年に大統領首席補佐官となった。ホワイトハウスウェブサイトの経歴紹介によると、エマニュエル氏はドッド・フランク法(金融規制改革法)や医療保険制度改革法の成立、安全保障問題での助言などに尽力したと記述されており、バイデン大統領とはこの時期に近い関係を築いたとみられる。その後、2011~2019年の8年間、シカゴ市長として活躍した。その間は外国からの投資誘致に注力しており、2018年には日本を訪問して日本政府とシカゴ市の間で経済、貿易、文化などに関する協力覚書を締結している。

同氏の駐日大使指名の可能性については、2月ごろから米メディアが報じていた。しかし、プログレッシブ系の非営利団体などは、エマニュエル氏が2014年にシカゴ市内で発生した市警による黒人少年射殺事件に関して、その様子が録画されていたビデオを1年以上公開しなかったことなどを挙げて、大使職にふさわしくないなど声を上げていた。また、対中強硬派のジョッシュ・ホーレー上院議員(共和、ミズーリ州)は、エマニュエル氏が市長時代に中国からの投資誘致に注力していたとし、「中国の脅威を理解しておらず駐日大使を務める上で信頼できない」と批判していた(2020年5月29日付政治専門誌「ワシントン・フリー・ビーコン」記事)。大使指名が承認されるには、上院外交委員会での公聴会を経て、上院本会議で過半数の賛成票を得る必要がある(注)。エマニュエル氏が、左派と右派の両方から信任を得られるかがカギとなる。

駐中国大使には元外交官のバーンズ氏

バイデン大統領は同時に、ニコラス・バーンズ元国務次官を駐中国大使に指名した。現在、ハーバード大学で教授を務めるバーンズ氏はブッシュ(子)政権で2005年から2008年まで国務次官を務めたほか、NATO大使、駐ギリシャ大使など外交関係の要職を歴任している。ホワイトハウスウェブサイトの経歴紹介によると、国務次官時代に中国政府との間で、アフガニスタン問題や国連でのイランや北朝鮮への制裁問題などさまざまな議題に取り組んだ経験があるとされる。米メディアのアクシオスは、バイデン大統領は政界の重鎮よりも、経験豊富な外交官を好んだのではないかと分析している(8月20日記事)。

(注)ハガティ前大使の場合、上院での指名受諾が2017年3月27日、同外交委員会での公聴会が同5月18日、上院での承認投票が同7月13日となっている。

(磯部真一)

(米国、日本)

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