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日本語受講者の目的、7割は日本文化への関心、大連のオンライン教育大手に聞く

(中国)

大連発

2021年06月07日

日本との交流が深い中国・大連市には日本語人材が集積している。日本語教育は大学または語学学校(オフライン)で行われることが多かったが、近年はオンライン教育を特徴とする語学学校も台頭している。ジェトロは5月28日、早道(大連)教育科技の肖輝言語研究院長と鮑宇マネジャーに日本語教育の現状や今後の展望について聞いた。

(問)オンライン教育を始めた経緯や主要な受講層は。

(答)2012年に設立した。当時は日系企業への就職や留学といった明確な目的を持って日本語を勉強する人が大半だった。既存の語学学校はオフラインでの受講が大半だったので、差別化を図るためにオンライン形式を導入した。近年では、日本文化への関心から日本語を勉強する学生が増えており、受講者の約7割を占めている。ユーザーは中国大陸をはじめとして世界全域に分布しており、受講者数は累計で約150万人、うち有料受講者数は約10万人に及ぶ。

近年は成長性の高い分野として、高校生向けの日本語教育が注目されている。中国では大学受験時の外国語として、英語に加えて日本語など5つの外国語も選択可能だ。当社では2020年から高校生の受講が増えており、2020年の数十人から2021年の約1,500人と急拡大している。

(問)日本語のオンライン教育への他社の参入状況と貴社の特徴は。

(答)ユーザー数が最も多いサイトは上海に拠点を置く「滬江教育」。2006年に参入し、主にオンデマンド配信形式を採用している。その他、日本人講師との個人授業をメインとするサイトや、中国人講師によるソーシャルメディアを活用したライブ配信など、さまざまな形式が導入されている。

当社の特徴としては3点挙げられる。1点目はライブ配信だ。オンデマンド配信と比較して授業料は割高だが、より高い学習効果が期待できる。授業中に講師と随時交流できるほか、AI(人工知能)技術を活用した面白みのある授業形式を導入しているため、楽しく勉強できる。2点目は「使える日本語」を目指している点だ。大連外国語大学や国内の有力な出版社と連携し、実用性のある日本語を授業内容に盛り込んでいる。また、会話能力の向上を望む受講者には、約300人の日本人講師と1対1によるネーティブ日本語の勉強が可能なことも特徴だ。3点目は授業内容の標準化により、受講者はコースや講師、受講時間帯を自由に選択・変換できる点だ。

(問)課題と今後の展望は。

(答)日本語学習への明確な目的意識はないが、一定の関心のあるユーザーの発掘、さらに有料ユーザーの確保が課題だ。日本文化に親近感を持つ若者が集まる「ビリビリ動画」などで宣伝しているほか、50音図などが無料で習える自社のアプリケーションを通じて、まずは日本語に関心のある会員を発掘するようにしている。また、日本語の学習意欲をかきたてるため、声優大会や音楽サークル、日本料理体験などのイベントを定期的に開催し、日本語に面白く触れられる環境づくりに取り組んでいる。

今後は教材開発と教授法、音声データベースの蓄積、日本人講師の採用で日本との連携を強化する方針だ。また、新型コロナウイルスの影響が収まったら、日本留学、日系企業での就職に向けた支援も始める予定だ。

(呉冬梅、潘暁雯)

(中国)

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