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メルコスール事務局、EUメルコスール間の自由貿易協定(FTA)の概要を公表

(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール、EU)

サンパウロ発

2019年07月01日

メルコスール事務局は6月28日、EUとの通商協定に関する概要を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同資料では、「メルコスール・EU戦略的連合協定(Acuerdo de Asociación Estratégica Mercosur-UE」とのタイトルが付けられている。

注目された市場アクセスでは、工業製品分野に関してEUはほぼ100%、メルコスールは90%で自由化する。EUは、メルコスールの工業製品の80%に対し即時関税撤廃、メルコスールは、センシティブ品目について最長15年間にわたる緩やかな関税撤廃とする。農業製品に関して、EUはメルコスールからの輸入の99%を自由化対象とする。そのうち81.7%は関税撤廃、17.7%は輸入割当を導入する。なお、約100品目は例外品目に位置付けられた。

メルコスールの資料では、EU製品に対する関税譲許スケジュールは長期間かつ漸進的な内容となっており、メルコスールの生産部門の競争力強化に向けた取り組みにかける時間は十分あると強調している。また、メルコスールは、EUの経済発展度合いの違いに配慮し、ドローバック(関税還付)制度を維持するとともに、メルコスールのタリフライン(関税品目)の60%は10年以上の譲許スケジュールを採用したことを強調し、貿易自由化に対する国内産業界の懸念を緩和したい意図がみられる。

同資料では、市場アクセス以外に、中小企業、衛生植物検疫措置(SPS)や貿易の技術的障害(TBT)を含めた貿易円滑化、サービス・投資分野でのメリットに触れている。貿易円滑化では、原産地証明手続きについて、5年間の移行期間を設けて自己証明制度を採用する点が言及されている。

発効までは時間を要する見込みだ。ブラジル経済省によれば、今後、数カ月かけて協定内容に関する法的確認を行った後に、メルコスール共同市場審議会(CMC)で決議を採択し、その後、メルコスール、EU双方の議会で承認手続きを経る必要がある。経済省はこの議会承認の所要期間を約2年と見込み、発効後も個別品目は関税低減スケジュールに応じた期間で自由化がされるとしている。

なお、国連貿易データ(UN comtrade)で2017年のメルコスール4カ国の対EU28カ国貿易額をみると、輸出が456億ドル、輸入が462億ドルとなっている(添付資料参照)。メルコスールの貿易額全体に占めるEU28カ国の割合は輸出で15.6%、輸入で19.4%だ。主要相手国は、輸出でオランダ(24.0%)、ドイツ(14.2%)、スペイン(12.4%)、輸入でドイツ(28.0%)、イタリア(12.7%)、フランス(11.4%)の順となっている。

(二宮康史)

(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール、EU)

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